晩秋から冬、春にかけて、乾燥対策やウイルス対策で加湿器を使う人が増えました。シャープの調査によると、2020年と2021年は前年比増。特に加湿容量が大きいタイプのニーズが高まっているそうです。
大容量の加湿器ということは、それだけタンクも大きくなりますよね。給水やメンテナンスがしやすい大容量加湿器が欲しいという声に応えて、シャープが2WAY給水タイプのハイブリッド式加湿器を発表しました。メディア向けのオンラインセミナーからお届けします。
シャープは9月22日に、プラズマクラスター加湿器の新モデル「HV-R120」を発売します。価格はオープン、推定市場価格は57,000円前後です。
HV-R120は家庭の広いリビングをはじめ、オフィス使用も想定した大容量タイプのハイブリッド式(加熱気化式)加湿器。加湿の適用床面積(目安)は、プレハブ洋室で33畳、木造和室で20畳となります。加湿量は1,200ml/hです。これまでシャープの加湿器は750ml/hが最大だったので、容量が大きいモデルを追加しました。また、シャープの加湿器として初めて「プラズマクラスター25000」機能を搭載しています。
「在宅時間が増加し、開放的なリビングにしたいという需要が高まっています。また、オフィスや待合室でも加湿器の導入が進んだことで、大型タイプのニーズが増え、この傾向は今後も続くと考えています」(シャープ Smart Appliances & Solutions事業本部 PCI事業部 商品企画部 村上裕子氏)
大型の加湿器ならたっぷりと加湿できますが、課題になるのは給水です。一般的に加湿器は、給水タンクやトレーに入れた水を使って加湿します。加湿量が増えれば増えるほど、必要な水も増えるため、給水タンク(トレー)が大きくなったり、給水の間隔が短くなったりします。
大きな容器は持ち運びが大変ですし、何より水を入れた容器は重い……。本体も大きくなって場所を取り、本体の水回りを洗うときも手間がかかります。
シャープの加湿器は以前から、本体の上から水を注ぐ「直接給水」方式と、トレーを取り外して水を入れる「トレー給水」方式という2つの給水方式に対応。ユーザーが給水しやすい方法を選べるようにして、使いやすさに配慮してきました。今回のHV-R120では「直接給水」に使う給水口の形状を変更し、注ぎやすさを高めています。
本体の天面に設けた給水口には、ゆるやかなカーブ形状のパーツを配置。給水口も従来比で約20%広くして注ぎやすくしています。給水口のお皿のようなパーツが水を受けて流すため、たっぷりの水を勢いよく注げるようになりました。
一方の「トレー給水」にも一工夫。給水トレーには約7Lの水が入り、キャスター装備なので給水後に重くなってもラクに動かせます。約7Lの給水トレーはそれなりの大きさですが、水道の蛇口に引っかかる、シンクに入らなくて給水しにくい――といったことがないよう、給水トレーの高さを約20cmに抑えています。
前面パネルと給水トレーは本体の正面から取り外せる構造。これなら、左右に壁や家具がある場合もお手入れしやすいですよね。
水が通るパーツはすべて洗えるほか、フィルター乾燥機能を搭載。温風で加湿フィルターを乾燥するため、使わないときはしっかり乾かして保管できます。
プラズマクラスター25000を搭載
シャープの加湿器はこれまで「プラズマクラスター7000」を備えていましたが、HV-R120ではパワーアップした「プラズマクラスター25000」を採用しました。加湿と合わせて、清潔性にもこだわる人はチェックしておきたい機能です。
「プラズマクラスター25000は、イオン濃度をさらに高めたことによって、付着ウイルスの作用を抑制する効果を実証しました」(村上氏)
下位モデルは3機種
下位モデルとして、HV-R75、HV-R55、HV-R30の3機種を9月15日に発売します。価格はオープン、推定市場価格はHV-R75が34,000円前後、HV-R55が30,000円前後、HV-R30が24,000円前後です。
新しい給水口とプラズマクラスター25000を搭載しているのは最上位のHV-R120のみ。下位モデルの3機種は引き続き「プラズマクラスター7000」です。また、HV-R75、HV-R55はハイブリッド式、HV-R30は気化式。加湿量はHV-R75が750ml/h、HV-R55が550ml/h、HV-R30が290ml/hとなっています。
シャープによると、加湿器の購入目的は「のどや鼻の乾燥対策」や「ウイルス対策」が中心とのこと。加湿器を使う機会が増えるこれからの季節、加湿器を選ぶときは加湿能力(容量)だけでなく、お手入れ性と給水の手軽さにも注目してみてください。