JR東日本は、鉄道開業150年を記念した取組みの一環として、150年の歴史と駅・旅の新たな可能性を感じられる各種企画を上野駅や鉄道博物館などで開催すると発表した。
かつて東北・信越地方の玄関口と呼ばれた上野駅では、「上野駅 Beyond Station : 停車場から文化創造Stationへ」をテーマに各種イベントを展開。10月14~16日と10月28~30日、かつて走行していた車両を精巧に再現した「AR鉄道車両」を実際の上野駅の空間に展示する「AR車両フォトスポット」を上野駅15・16番線ホーム前で実施する。「JRE MALL」で特定の商品を購入した人が体験できる催しになる予定だという。
10月14~30日には、鉄道開業150年の文化・歴史を体感しながら上野駅構内と周辺を巡るスタンプラリーを実施。新潟・佐渡地域と連携した取組みとして、地域の伝統芸能を五感で体感できるイベント(10月14~16日)、現地の風景・音・香り・味・手触りなどを感じながら各地の地産品紹介や販売などを行う「新潟産直市」(10月25~30日)も開催する。
「山手線31番目の駅」としてウェブ上に存在する「Virtual AKIBA World(バーチャルアキバワールド)」で、鉄道開業時に使用された1号機関車の展示も。客車内部を当時の錦絵や関連映像、年表などVRで視聴できる3Dギャラリー「バーチャル鉄道150年博物館」とする。客車の一部は協賛社の歴史等をVR上で体験できる空間とする。
明治時代のファッションを意識したアバターも3種類程度用意し、1号機関車の前で記念撮影などできるようにするという。期間は10月3日から11月10日までとなっている。
企画展「鉄道の作った日本の旅150年」を開催中の鉄道博物館では、JR東日本が購入した明治時代初期の鉄道資料を10月19日から12月19日まで、3期間に分けて展示する。いずれも鉄道技師・服部勤氏が所蔵していた資料で、車両や部品、信号機などの彩色図が多くを占めているとのこと。これまで発見されていなかった、明治時代初期の信号機の具体的な構造を記した図面もあるという。企画展は2023年1月30日まで開催される。