サンエックス、京浜急行電鉄、日本空港ビルデング、大田区など10者の連携により、「すみっコぐらし×けいきゅう&はねだくうこう in おおたく『東京都のすみっこ大田区で10周年お祝いキャンペーン』」が、9月5日からスタートした。

  • 京急電鉄の1000形新造車両(1890番代)が「すみっコぐらし10周年号」に。駅装飾も実施

11月6日まで開催される今回のキャンペーンでは、東京都の「すみっこ」である大田区を舞台に、京急蒲田駅上下線高架化から10年、「すみっコぐらし」10周年をともに記念し、京急蒲田駅や、大田区内の京急沿線にて記念装飾を行いつつ、スタンプラリーやコラボグッズなどを展開していく。

キャンペーン初日の9月5日、京急蒲田駅2番線ホームの一部駅装飾除幕と、1000形新造車両(1890番代「Le Ciel」)のラッピング電車「すみっコぐらし10周年号」のお迎え式が行われた。1000形新造車両「Le Ciel」へのラッピングは今回が初めて。サンエックスにとっても、地域一体で連携するキャンペーンは今回が初とのこと。

取材当日、京急蒲田駅の「すみっコぐらし」記念装飾の大部分はすでに公開されていたが、2番線ホームの横浜寄りの腰壁のみ白い幕で隠されていた。除幕会では、この隠されていた腰壁装飾の除幕を行った。京急蒲田駅長の大久保謙二氏、蒲田に本店を構える「とんかつ檍」代表取締役社長の丸山正一氏、羽田空港エアポートコンシェルジュの家田真央氏、「すみっコぐらし」の「とんかつ」「えびふらいのしっぽ」が登壇し、司会の「どうぞ!」の合図で腰壁装飾をお披露目した。

  • 大田区の要素が詰まった記念装飾をお披露目。左端の羽田空港から右端の銭湯まで、区にゆかりあるものが登場

新たにお披露目されたこの装飾は、大田区を代表する要素が「すみっコぐらし」のイメージに合わせてアレンジされた、このキャンペーンのために描かれた限定イラストとなっている。羽田空港はもちろん、都内最多数を誇る商店街と銭湯、西六郷公園(タイヤ公園)にちなんだタイヤの怪獣、蒲田発祥といわれる羽根付き餃子や有名店の多いとんかつ店などが登場しており、かわいらしいイラストの中に地元の要素が凝縮されていた。

腰壁装飾がお披露目された後、1000形新造車両「すみっコぐらし10周年号」のお迎えに。11時15分、「すみっコぐらし10周年号」が品川方面から京急蒲田駅2番線に入線。車体前面と側面ドア脇に施された「すみっコ」たちのラッピングが特徴的だった。

当日、「すみっコぐらし10周年号」のお迎え式と時間が重なる京急蒲田駅11時37分発の快特(京急久里浜行き)に、600形「ブルースカイトレイン」にラッピングを施した「すみっコなかま号」が使用された。それにより、わずかな時間だがラッピング電車2編成の顔合わせが実現。600形「すみっコなかま号」は発車してしばらく徐行したため、「すみっコぐらし10周年号」とは異なるラッピングも見ることができた。

  • 登壇者が「すみっコぐらし10周年号」をお迎え

  • 車体前面の窓下にラッピングを施した

  • 600形「すみっコなかま号」が「すみっコぐらし10周年号」の横を通過

「すみっコぐらし10周年号」の外観は大田区の要素を取り入れたラッピングとなっており、区内の施設・店舗や、それに関係した衣装をゆるくアレンジしたイラストが掲出されている。すべて大田区に関係したものとなっているほか、京急電鉄の制服を着た「すみっコ」のラッピングも見ることができる。

質疑応答に対応したサンエックスプロモーション事業部の和田くるみ氏と富田杏奈氏によれば、「すみっコぐらし」には60種類以上ものキャラクターがいるという。今回のラッピングに関して、「メインの5匹のキャラクターに加え、サブキャラクターも細かくラッピングされているところは10周年ならでは」と語った。

羽田空港の要素に関しては、日本空港ビルデング営業推進室の倉富裕氏が回答。こどもたちが空港で働いてみたいと思えるようなデザインということで、「『すみっコ』を通して、いろんな空港の仕事を知って、空港に来て興味を持ってもらって、将来こういう業界で働いてみようという気持ちを持ってもらえると非常にうれしい」とコメントした。

  • 「すみっコぐらし10周年号」1・2号車のラッピング

  • 「すみっコぐらし10周年号」3・4号車のラッピング

取材当日、「すみっコぐらし10周年号」の車内では、週末限定の特別イベント「すみっコなかまた大集合!」で展示する際の特別装飾が公開された。4両すべて内装が異なり、それぞれで京急電鉄や大田区になじんでいる「すみっコ」たちを見ることができる。どの車両も、天幕、タペストリー、ぬいぐるみ等の設置・掲出が行われ、非常ににぎやかな車内になっていた。

「すみっコなかまた大集合!」は、9月10・23日と10月1・29日に京急蒲田駅2番線ホームで開催予定。通常運行時、「すみっコぐらし10周年号」は車内広告をジャックした状態で運行される。なお、このイベントでは、会場内でミニ電車を運行し、その先頭車両にも「すみっコぐらし」のラッピングを実施するという。

  • イベント展示の際は車内も「すみっコぐらし」1色に。通常運行時は広告ジャックのみ実施する

1000形新造車両「すみっコぐらし10周年号」と600形「すみっコなかま号」の運行スケジュールは、京急電鉄の公式サイト内「特別塗装列車運行予定」に公開されている。狙って撮影・乗車する際の参考になるだろう。

その他の「すみっコぐらし」駅装飾は、おもに3階ホーム(1~3番線)と改札階で行われている。3階ホームでは、2番線ホームの電光掲示板、エレベーター、壁面などに装飾を実施。電光掲示板の装飾は、前後で違うデザインとなっている。今回お披露目されたものとは異なるデザインの腰壁装飾も掲出されている。1・3番線ホームでは、一部ホームドアと待合室外観に装飾を施した。取材中、記念撮影する一般利用者の姿も見られた。

  • 電光掲示板とエレベーター(3階ホーム)の装飾。電光掲示板の装飾は左右で異なるデザイン

  • 壁面パネル

  • ホームドア

  • 待合室

改札階では、2番線・5番線方面エスカレーターの側面、エレベーター、有人窓口、柱と、改札外の階段の腰壁に装飾を実施。改札内にフォトスポットも設置された。設置位置の関係で見つけにくい装飾もあるので、エスカレーター・エレベーターでホーム階に上がる前に一度じっくり探してみてほしい。

キャンペーン期間中、駅出入口の看板は「京急すみっコなかまた駅」になる。「すみっコなかま」と「すみっこな蒲田」のダブルミーニングを感じるこの名称には、「『すみっコぐらし』を応援するファン同士が集い、交差する場所」との意味が込められているという。

  • エレベーター(改札階)の装飾

  • フォトスポットも設置

  • 駅名看板が「京急すみっコなかまた駅」に

「京急すみっコなかまた(京急蒲田)駅」以外にも、大田区内の京急線の駅で、駅名看板に「すみっコ」たちが登場する。中でも、天空橋駅は「10空橋(テンくうばし)駅」として、駅名看板が特別仕様に。その他、京急蒲田駅直結の大田区観光情報センターで記念装飾、大田区内17カ所の商店街でフラッグの掲出を行う。区内の銭湯31軒で、店舗入口と男湯・女湯ののれんが「すみっコぐらし」仕様に。区内4カ所の「京急EXイン」にて、各館2部屋でコンセプトルームの展開も行うという。天空橋駅直結「HANEDA INNOVATION CITY」では、「足湯スカイデッキ」にてARフォトの展開や、オリジナルタオルの販売も行われる。

羽田空港では、第1・第2・第3各ターミナルの5階にフォトスポットを設置するほか、第1・第2ターミナル2階のキッズスペースで「すみっコぐらし」装飾を行い、3つのターミナルを巡るスタンプラリーも開催。空港内でキャンペーンオリジナルグッズの販売や、空港内レストランの「ル・シエール」(第1ターミナル)と「カフェ&ビアレストラン アビオン」(第2ターミナル)でオリジナルマグカップ付きコラボメニューの販売も行われる。