富士フイルムは9月9日(日本時間)、オンラインで製品発表会「X Summit NYC 2022」を開催し、その中で新型カメラボディ「FUJIFILM X-H2」を発表した。すでに展開済みのX-H2Sと性格が異なる“ダブルフラッグシップモデル”に位置づけられており、約4,000万画素の高い解像度で撮影できる。9月29日から発売を予定しており、ボディ単体での価格はオープンプライス。メーカー想定売価は260,000円前後。
すでに展開中の同社製第5世代カメラ「X-H2S」に続くバリエーションモデル。新開発の裏面照射型センサー「X-Trans CMOS 5 HR」を搭載している点が最も大きな特徴で、有効画素数は約4,020万画素。X-H2Sでは裏面に転送回路を積層して極めて高速な読み出し速度を実現していたが、X-H2では裏面照射型を採用。よりピッチが微細化し、APS-Cサイズで約4,020万画素を実現した。
さらに、画素構造の改良でISO 125を常用感度として利用でき、電子シャッターの最高速度は約2.5段も拡張された1/180,000秒を実現。Xシリーズとしては初めて、ラージフォーマットシリーズではすでに利用できる「スムーススキンエフェクト」や、「ピクセルシフトマルチショット」機能にも対応している。
画像処理エンジンはX-H2Sと同じ「X-Processor 5」を搭載。低消費電力と高速処理の両立で、大幅に解像度が向上しても快適な撮影をサポートするという。また、新開発のAIを活用したオートホワイトバランス(AWB)機能を搭載する点もポイント。Apple ProResファイルの内部記録(CFExpress Type-Bのみ)もサポートし、HDMIのRAW出力では最大8K/30pでの動画撮影も行える。
ボディや操作系はX-H2Sと共通で、本体サイズや重さにも差はない。ファインダーも同じ倍率0.8倍で、576万ドット/120fpsなどの仕様も同一。発売済みの縦位置バッテリーグリップ「VG-XH」やファイルトランスミッター「FT-XH」、冷却ファン「FAN-001」、カバーキット「CVR-XH」の互換性も備えており、アクセサリーの流用も可能だ。