経済学者・成田悠輔氏、お笑いトリオ・3時のヒロインの福田麻貴が8日、ぺこぱがMCを務めるテレビ朝日のバラエティ番組『ぺこぱポジティブNEWS』(毎週木曜25:56~※関東ローカル)に出演。「テレビの時代」についてトークを展開した。
ポジティブな未来について語り合うぺこぱの“ポジティベート”に招かれたのは、様々なメディアに登場し、歯に衣着せぬ物言いで話題の成田氏。「テレビの時代は終わった?」というテーマに、地方に行くと声をかけられるが、渋谷だと声をかけられないという福田は、テレビを見ているのは高齢層で、若い世代はYouTubeなどに移行している=テレビの時代は終わったのではと考える。
対して成田氏はブランドや権威といったものについて「テレビの時代は終わっていない」と断言。その理由として、テレビは今でも1000万単位の視聴者がいる番組が存在する一方、Youtubeで1000万人が見るコンテンツは存在しないからだと語る。「国民の中の何十パーセントが見てくれるようなコンテンツは今でもテレビしか作り出せてない」といい、今後テレビに代わるメディアは生まれないと予言する。その根拠は、ネットでは誰もがコンテンツを作れるようになったことで常に互いが競争し合う状況が生まれて1人勝ちする者は現れないが、テレビはまさに「皆が知っている皆が見ている何かを作り出せる史上最大で最後のメディア」だからだと話す。
次のテーマ「テレビとネットが共存してゆくには?」について成田氏は「ネットと競争しない」という共存策を提案する。ネットと比較するとテレビはそもそも競争相手が存在せず、電波を独占して既得権益を持っているというのが大きな特徴。「テレビはテレビの殻に閉じこもることでテレビが持っているブランド力や権威を保つ方向で行くべき」「テレビという権威をいかに維持し続けるか。そのためのコストをどう小さくするかを考えたほうが建設的」「テレビは全部再放送にしてしまい、わずかな新番組のみに資本を投入、絶対にYoutubeでは真似できないような高品質の番組を作りだすべきだ」と次々と戦略を導き出す成田氏。無理をすると、ますます自分の首を絞めてしまうのではないかと懸念から「テレビはテレビのままテレビらしく」との提言を聞いた松陰寺太勇は「各局の編成の方、是非この番組見てほしいですね」と締めくくった。
同番組は、現在TVerで見逃し配信中。