縁起物として古くから親しまれてきたダルマ。ダルマに目を入れて願かけをしたことがある人もいるのではないでしょうか。

「ダルマに目を入れる」というと、筆で目を描く光景が思い浮かびますが、陶芸家の今井完眞さん(@sadamasaimai)は文字通りダルマに“目”を入れてしまったそう。

ダルマに目を入れました。(@sadamasaimaiより引用)

  • (@sadamasaimaiより引用)

今井さんが制作したダルマに入っているのはガラスの義眼。目の色合いや輝きはもちろんのこと、目の周りの皮膚の感じもギョッとするくらいリアルですよね……。

この投稿に対しリプライや引用リツイートでは「いや怖wリアルすぎん??wwww」「ダメだ。 夢に出てくるやつだ。」「目が合ったら寝付けなそう…」など、「リアルすぎて怖い」という声が続々。「神さまの言うとおりのだるまみたいです!」「かこさとし実写化だ!(笑)」と、漫画や絵本を思い出した人も多かったようです。

それにしても、この「リアルすぎるダルマ」はどのようにして生まれたのでしょうか。制作者の今井完眞さんにうかがいました。

「ダルマに目」、投稿者に聞いてみた

―― 「目を入れたダルマ」、こちらは陶器で作られたものでしょうか。

はい、陶器でできております。焼けた作品にアンティークの義眼を固定しております。

―― ダルマを制作したきっかけや、こだわったポイントを教えてください。

大学の解剖学でレポート代わりに作品提出ということがあり。顔が頭蓋骨になったダルマを作り、目をはめ込むというのを提出しました。さすがに気持ち悪すぎたので4年ぐらい前に義眼で再度ダルマを作りました。今回また作りたくなり制作しました。


ちなみに、このダルマにはめ込んだ目は、100年ほど前のドイツの義眼なのだそう。義眼にも「アンティーク」があるとは驚きです。

今回注目を浴びたダルマだけでなく、焼き物でさまざまな生き物を作っているという今井さん。水中から頭を出しているオオサンショウウオは本物にしか見えません。

ワニもデコボコとした皮膚の質感や、躍動感あふれるポーズがとってもリアル。

今井さんは、形のリアルさよりも「らしさ」とは何かを考えて制作されているそう。その生き物の特徴を的確にとらえているからこそ、リアルさが際立つのでしょうね。

1度見たら忘れられない、個性あふれる作品の数々から今後も目が離せません。