米クアルコム(Qualcomm)は9月7日、スマートフォン用SoC(System on a Chip)「Snapdragon 6 Gen 1」と「Snapdragon 4 Gen 1」を発表した。搭載製品の発売時期は、Snapdragon 6 Gen 1が2023年第1四半期、Snapdragon 4 Gen 1は2022年第3四半期となる見込み。
主にミドルレンジ、普及価格帯のスマートフォンでの採用を想定したSoC。従来は「Snapdragon 695 5G」や「Snapdragon 480 5G」などのように数字3桁で上下関係や大まかな登場順がわかる名称が付けられていたが、複雑化したラインアップを整理するため、上位製品の「Snapdragon 8+ Gen 1」や「Snapdragon 7 Gen 1」にならい、今回からシリーズ名+世代の表記となる。
ミドルレンジ向けSoCとしては上位寄りとなるSnapdragon 6 Gen 1は、最大1億800万画素の写真撮影や3つのカメラからの情報を同時に処理できるISP(Image Signal Processor)を備える。
Snapdragon 695 5Gと比較し、グラフィックスレンダリングは最大35%高速化し、ゲームパフォーマンスは最大40%向上するという。「Snapdragon X62 5G」モデムを内包し、最大2.9Gbpsの5G通信に対応。さらに、Snapdragon 6シリーズでは初めてWi-Fi 6E(2×2)にも対応する。
6nmプロセス化されるSnapdragon 4 Gen 1は、4シリーズでありながら現行世代の6世代を上回る性能を持つ。Snapdragon 695 5Gとの比較でCPU性能は15%、GPU性能は10%強化されているという。モデムは「Snapdragon X51 5G」を採用し、最大2.5Gbpsの5G通信に対応する。
なお、両製品の発表に際しては、Vivoのサブブランド「iQOO」のインド法人やモトローラの責任者がコメントを寄せており、その中でSnapdragon 4 Gen 1を初搭載する市販製品として「iQOO Z6 Lite」という具体的な製品名が挙げられている。