女優の若月佑美が、「第106回 二科展(デザイン部)」で特選賞を初受賞したことが7日、わかった。
日本の美術家団体のひとつである公益社団法人二科会が、毎年開催している同展。若月は、2012年の第97回二科展で初出品し、初入選。以降、2019年の第104回まで8年連続入選を果たし、今回3年ぶりに出品し、特選賞を初受賞した。
受賞作品は、A部門(自由テーマによるポスター表現)に出品されたB1サイズの作品で、タイトルは「愛と美、人生を魅了したい(Love and Beauty、I want to captivate life)」。黒の背景に大輪の深紅のバラが描かれており、新聞のデザインからインスピレーションを受け、花びらや葉の中に文字をたくさん並べて1つのデザインになっている。上の花びらには「欲」「自我」などの強い言葉、下の葉には「夢」「慈愛」といったポジティブな文字が散りばめられている。制作期間は約2週間で、今年6月に仕事の合間を縫って仕上げたという。
また、若月のこれまでの実績と今回の特選賞入賞により、デザイン部としては著名人初の会友となる「会友推挙」も決定した。
コメントは以下の通り。
■若月佑美
今回は花言葉にこだわり、テーマに薔薇を選びました。赤色の薔薇の花言葉は愛情や美貌、美といった意味合いがあるそうです。人生と薔薇を照らし合わせたときに、ちゃんと自分の心の中にその花言葉を持っていれば、人と接する時も愛情を大切にするし、美しくいるというのも容姿だけでなく、人生そのものを美しくしようと、人としても素敵になれるのかなと思いました。そんな、薔薇から学んだ思いを今回、描かせていただきました。
特選という賞をいただけたことは、率直にすごく嬉しかったです。これまでは入選をいただいており、それも嬉しかったのですが、今回はまた一つ上の段階で選んでいただけたことがとても嬉しかったです。今回の作品は自分の中で原点回帰というか……。いろいろなことを経験していく中で絵を描き、どういう作品が人に求められているか、どういう作品が評価されるのかというようなことを考え始め、絵を描くことを難しいと感じてしまう自分がいたので、今回は自分の描きたいものをただ描いてみようという作品にしました。その作品が特選という賞をいただけたことは、自分の中でもこれからの人生の誇りにできるなと思いましたし、もっと頑張りたいという励みにもなりました。私の作品で誰かの力になれるならなりたいですし、今後は自分の中の自分の思いだけでなく、いろいろな方の思いも絵にできるようにしていければと思っています。