NECプラットフォームズは9月5日、Wi-Fi 6Eに対応した12ストリームの無線LANルータ「Aterm WX11000T12」、および同8ストリームの無線LANルータ「Aterm WX7800T8」を発表した。

9月15日に販売開始する。価格はいずれもオープン。店頭予想価格は「Aterm WX11000T12」が55,000円前後、「Aterm WX7800T8」が25,300円前後。

  • Aterm WX11000T12のホワイト

  • Aterm WX11000T12のブラック

Wi-Fi 6Eは、IEEE802.11axで使われる周波数帯域が、これまでの2.4GHz帯と5GHz帯の周波数帯域に加え、6GHz帯まで拡張(5,925~6,425MHz帯。500MHz幅)された通信規格。9月2日に電波法施行規則等が改正されたことから、6GHz帯のWi-Fiを国内で利用できるようになった。

6GHz帯は新たに開放された帯域のため干渉が少なく、通信速度が低下しにくい可能性があるほか、5GHz帯で義務化されているDFS機能(利用する帯域が気象・航空レーダーなどのレーダー波と干渉しないか、通信を停止して監視する機能)も不要なため、より安定した通信が見込める。

NECプラットフォームズから登場した「Aterm WX11000T12」および「Aterm WX7800T8」は、いずれも2.4GHz帯/5GHz/6GHz帯のトライバンドに対応。12ストリームの「Aterm WX11000T12」では6GHz帯で4,804Mbps(4 ストリーム)/5GHz帯で4,804Mbps(4ストリーム)/2.4GHz帯で1,147Mbps(4ストリーム)の通信が可能。また、8ストリームの「Aterm WX7800T8」では、6GHz帯で2,402Mbps(2ストリーム)/5GHz帯で4,804Mbps(4ストリーム)/2.4GHz帯で574Mbps(2ストリーム)の通信が可能だ(通信速度は理論値)。

通信面では、メッシュ親機・中継機機能を備え、対応するAterm製品と組み合わせてメッシュWi-Fiを構築できる。またWi-Fi 6の高速化技術「OFDMA」、通信速度や安定性を向上させるビームフォーミング、電波強度により帯域/チャネルを自動で切り替える「バンドステアリング」「オートチャネルセレクト」なども搭載する。IPv6(IPv4 over IPv6)もサポートし、「Aterm WX11000T12」ではWAN/LANインタフェースそれぞれに10Gbpsポート1基を用意することも特徴だ。

機能面では、子機の接続時間を管理できる「こども安心ネットタイマー」や、Wi-Fiの設定を新しいルータに引き継げる「Wi-Fi 設定引越し」(6GHz帯は非対応)などのほか、家族が普段使いするネットワーク(プライベート用)と、仕事や学習で使うネットワークとで通信領域を分けられる「リモートワークWi-Fi」機能も搭載。ウイルス感染や不正アクセスなどがあった場合でもネットワークが切り分けられているため、被害の拡大を抑えられる。また、接続状態の確認や基本設定などが行える「Aterm ホームネットワークリンク」アプリも提供する。

本体はアンテナを従来どおり内蔵しつつ、Wi-Fiのイメージをサイドパネルのカーブで表現した新デザインを採用している。「Aterm WX11000T12」のWANインタフェースは10Gbps×1、LANインタフェースは10Gbps×1+1Gbps×3。本体サイズと重さはW90×D257×H237mm/約1.4kg。「Aterm WX7800T8」のWANインタフェースは1Gbps×1、LANインタフェースは1Gbps×4。本体サイズと重さはW76×D213.5×H196.5mm/約0.8kg。

セキュリティはWPA3-SAE(AES)/WPA2-PSK(AES)/WPA2-PSK(TKIP/AES)/WPA、SSID、MACアドレスフィルタリング、 リモートワークWi-Fi(ネットワーク分離機能)など。トレンドマイクロのホームネットワークセキュリティ機能も最大90日間無料で提供される。