• 「心待ち」の意味

    「心待ちにしております」の場面別の使い方や例文、言い換え表現・英語表現などを紹介する記事です

ビジネスシーンや結婚式のスピーチなど、さまざまな場面で使用される「心待ちにしております」という表現。

実際に見聞きしたことがある人は少なくありませんが、正しい敬語表現なのでしょうか。

本記事では、「心待ちにしております」の使い方を場面別に解説します。また、「心待ちにしております」の言い換え表現や英語表現などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

「心待ちにしております」の意味

  • 「心待ち」の意味

    「心待ち」は「心から待ち望むこと」を表す言葉です

「心待ちにしております」の「心待ち」は、文字通り「心から待ち望むこと」を表す言葉です。たとえば「夏休みを心待ちにする」とか「心待ちにした旅行の日」など、期待して今か今かと待っている状態を表します。

よって「心待ちにしております」とは、「待ち望んでいます」「期待して待っています」という意味です。

「心待ちにしております」は敬語?

「心待ちにしております」は、「心待ちにしています」よりも丁寧な表現なので、目上の人にも使用できる敬語です。

敬意を示す表現ですので、ビジネスシーンでも使用して問題はありません。

たとえば、メール文の締めの文章として「ご連絡を心待ちにしております」などと記載すると、丁寧な印象を持ってもらえるでしょう。

「心待ちにしております」の類語や言い換え表現

  • 「心待ちにしております」の類語や言い換え表現

    「心待ちにしております」の言い換え表現は、「楽しみにしております」や「お待ちしております」などです

「心待ちにしております」には、状況や場面によって言い換えることができる類語がいくつかあります。

知っておくとビジネスシーンなどで役に立つ場合が多いので、代表的なものを確認しておきましょう。

楽しみにしております

「心待ちにしております」の代表的な言い換え表現として、「楽しみにしております」が挙げられます。

待ち望んでいる様子を表す言葉のため、言い換えられる場面は多いでしょう。なお、「楽しみにする」は日常生活でも頻繁に使う言葉のため、「心待ちにしております」よりも少しソフトな印象となります。

関係の近い取引先の人や仲がいい上司などには、こちらの表現を使ってもいいでしょう。

お待ちしております

「お待ちしております」も「心待ちにしております」の言い換え表現の一つで、ビジネスシーンや日常生活など、さまざまなシーンで使える言葉です。

上司や目上の人などに返信を待っていることを伝えたい時や、顧客や取引先などに対して、訪問を待ち望んでいることを表現したい時などに適したフレーズでしょう。

たとえば、「ご来訪をお待ちしております」とか「ご回答をお待ちしております」のように使います。

「心待ちにしております」への返信の仕方とは?

  • 「心待ちにしております」への返信の仕方とは?

    取引先や知り合いなどから「心待ちにしております」といわれた場合は「こちらこそ」などを使って返信します

「心待ちにしております」はよく見聞きする表現のため、自分が誰かから「心待ちにしております」といわれることも少なくはありません。

取引先や知り合いなどから「心待ちにしております」といわれた場合、どのように返せばいいのでしょうか。

ここからは、「心待ちにしております」への返信の仕方を紹介していきます。

「こちらこそ」を使う

よくある返信の表現としては、「こちらこそ」を使ったフレーズが挙げられます。

たとえば、「お会いできることを心待ちにしております」といわれてこちらも同じ気持ちであることを伝えたい場合、「こちらこそ、お会いできることを楽しみにしております」などの言い回しが使えるでしょう。

また、「当日はどうぞよろしくお願いいたします」なども返信時によく使われる表現です。

「大変申し訳ございません」を使う

一方、「心待ちにしております」といわれたものの、期待に応えられないことも珍しくはありません。そのような場合は、できるだけ丁寧な表現を使い、正直にお断りしましょう。

具体的には、「大変申し訳ございません」や「非常に残念ですが」などを使い、期待に応えられないことを伝えます。

なお、「心待ちにしております」に対してお断りの返信をする場合は、「先約が入っていた」などの納得しやすい理由を添えることをおすすめします。

「心待ちにしております」の使い方と例文

  • 「心待ちにしております」の使い方と例文

    「心待ちにしております」の場面ごとの使い方や例文を覚えておきましょう

丁寧な表現である「心待ちにしております」は、ビジネスシーンや結婚式など、さまざまな場面で使える言葉です。

誤用を避けるためにも、シーンごとの使い方や例文を確認しておきましょう。

ビジネスシーンでの使い方と例文

ビジネスシーンにて「心待ちにしております」を使う場合は、コミュニケーションを円滑にする目的で使うことが多いでしょう。

たとえば、商談などの前に先方に「お会いできることを心待ちにしております」と伝えておくことで、歓迎の気持ちを表現できます。

また、メールや手紙の最後に「お返事を心待ちにしております」と入れることも多く、好意的な返答を期待している様子を伝えられます。

【例文】

  • 田中様にお会いできることを心待ちにしております
  • いいお返事を心待ちにしております

結婚式での使い方と例文

敬語表現である「心待ちにしております」は、結婚式に関連するシーンでもよく見聞きする言葉です。

具体的には、招待状の返事の一文として使ったりスピーチで述べたりすることで、相手の晴れの日を待ち望んでいる(いた)気持ちを表せます。

【例文】

  • 山田さんの晴れ姿を心待ちにしております
  • 今日という日を心待ちにしておりました

「心待ちにしております」の英語表現

  • 「心待ちにしております」の英語表現

    「心待ちにしております」の英語表現には、「look forward to」を使います

英語での「心待ちにしております」は「look forward to」を使って表現できます。

I look forward to meeting you.
お会いできることを心待ちにしております

なお、似た表現として「I’m looking forward to」がありますが、こちらは友人同士の会話などで使われる比較的カジュアルな表現となります。

「心待ちにしております」はビジネスシーンやフォーマルな場面などで使われるため、「look forward to」がより適切な英語表現となるでしょう。

「心待ちにしております」はビジネスシーンで使用できる敬語表現

「心待ちにしております」は目上の人などに使える丁寧な敬語表現で、心から待ち望んでいることや期待していることを表す言葉です。

主にビジネスシーンや結婚式などフォーマルな場面で使われ、自分が誰かから「心待ちにしております」といわれることも少なくはありません。返事をする際は、「こちらこそ楽しみにしております」というのがおすすめです。

言い換え表現・英語表現などを覚えておき、場面によって適切な表現ができるようにしましょう。