2022年9月1日、タクティカルFPSゲーム『VALORANT』の世界大会「VALORANT Champions Tour 2022 Champions」(以下、VCT 2022 Champions)にて、日本代表チーム「ZETA DIVISION」の初戦が行われました。
対戦相手は、国内大会を無敗で勝ち上がってきた強豪、ブラジル代表チーム「LOUD」。「ZETA DIVISION」は、目の疾患のため一時休養していたTENNN選手が出場し、フルメンバーで試合に臨みました。
1マップ目のアセント、2マップ目のフラクチャー、ともに接戦が続く展開となりましたが、「ZETA DIVISION」は後半にラウンド差をつけられ、惜しくも0-2で敗北。しかしながら、非常に見応えのある戦いぶりで、次の試合への期待を感じさせる内容でした。
この初戦の試合直後に、Dep選手へのインタビューを実施。「LOUD」との試合を終えての感想や、次の試合に向けた意気込みなどを聞きました。
ブラジル代表「LOUD」と接戦を繰り広げるも惜敗
――Dep選手、初戦お疲れさまでした。まずは、LOUD戦の感想を教えてください。
Dep:いやー、惜しかったですね。
――前回の「VCT 2022 Stage1 Masters」では、「LOUD」が2位、「ZETA DIVISION」が3位という結果でしたが、直接対決はありませんでした。今回「LOUD」と戦って、どのような印象を持ちましたか?
Dep:上手いのはもちろんなんですけど、みんなフィジカルがヤバいですね。
――フィジカルの強さで、特に印象的だった選手はいましたか?
Dep:もう平等に、全員ヤバかったです。
――今回、TENNN選手が出場するかどうかが注目されていましたが、フルメンバーでの出場となりました。
Dep:TENNNの目が試合に出られる状態まで回復しているので、「出よう」という判断になりました。これについては、トルコに来ている全員で話し合って決めました。
――TENNN選手を含む5人で出場できたことについて、どのように感じられましたか?
Dep:TENNNを含めたフルメンバーで、こうした世界大会での経験値を積めることが大きいと思っています。今回だけでなく、来年にもつながると思うので。
これまでの初戦とは違う、国際大会の場への慣れ
――今回、「ZETA DIVISION」は1マップ目からエンジンがかかっているように見え、雰囲気もとても良さそうでした。これまでの国際大会との違いを感じる部分はありましたか?
Dep:僕が『VALORANT』の国際大会に出るのは2回目で、前回の「VCT 2022 Stage1 Masters」に比べると、初戦のプレッシャーはあまり感じませんでした。なので、比較的いつもどおりにプレイできたと思います。
――チーム全体も、そういった雰囲気でしたか?
Dep:チームとしては、大会本番の空気にはなっていましたけど、前回ほどではなかったですね。前回はとにかく、緊張とプレッシャーがすごかったです。
――前回の世界3位という結果から、今大会にプレッシャーをより大きく感じることはありませんでしたか?
Dep:それはないですね。世界3位を一度取ったから強いとか、そういうわけではないと思っているので。なにより、こういう場に慣れたことが大きいですね。
アセントとフラクチャー、お互いの得意マップでの戦い
――1マップ目は、勝率90%を超えるという「LOUD」の得意マップでした。アセントをBANしなかったのは、どういった理由があったのでしょうか?
Dep:僕自身は、マップのBAN&PICKの決定にはあまり関わっていないのですが、絶対に「LOUD」がアセントをピックしてくるだろうと予想はしていました。ただ、僕としては、アセントもいけると思っていたし、もし1マップ落としたとしても、そのあとの2マップで勝てばいいと思っていました。
――それくらいフラクチャーとバインドに自信があったと。
Dep:そうですね。
――「ZETA DIVISION」の得意マップであるフラクチャーは、前半いい滑り出しのように見えました。後半では、どういったところが難しかったと感じますか?
Dep:前半の守りは思ったよりも、上手くいっていました。もともとは守りで取れなくても、攻めでいけるだろうと思っていたんですけど、Saadhak(サダーキー)選手が強すぎて。スクリムで戦ってきたなかでも、あれほど強いヴァイパーには出会ったことがなかったので、驚きました。
「次は勝てる」。ロワーブラケットからの突破を目指す
――大会初日、まるで映画のようなオープニングムービーが流れていました。Dep選手も出演されていましたが、何か撮影のエピソードはありますか?
Dep:うーん……。あまりおもしろいエピソードはないですね(笑)。結構みんな疲れながら撮影していました。撮影自体が忙しかったわけではないんですが、TENNNが合流してから5人そろっての練習で忙しくて、その合間に撮影があったので大変でした。
――次の試合まで少しだけ時間が空きますが、この時間でどんな準備をしたいと考えていますか?
Dep:とりあえず、できることをやる感じですね。チームでは試合後に、悪いところをなくしていこうと話をしました。
――次の試合は、「OpTic Gaming」か「BOOM Esports」との対戦になりますが、それに向けての意気込みをお願いします。(※インタビュー後に「BOOM Esports」との対戦が決定)
Dep:めっちゃ自信あるので、次は勝てると思います。
――それでは最後に、ファンの方へのメッセージをお願いします。
Dep:夜遅くまで、応援ありがとうございました。初戦は残念な結果になりましたが、引き続き頑張りますので、応援よろしくお願いします。
――Dep選手、ありがとうございました!
■試合結果
ZETA DIVISION [0-2] LOUD
1マップ:8-13 アセント
2マップ:9-13 フラクチャー
9月5日午前3時より、「BOOM Esports」と対戦へ
初戦で敗北した「ZETA DIVISION」は、グループBのロワーブラケットへ。グループステージでは、各グループの上位2チームが次のステージへ進出でき、ロワーブラケットでは負ければ大会敗退となります。
同じグループB内で、「OpTic Gaming」に敗れた「BOOM Esports」がロワーブラケットへ移り、「ZETA DIVISION」の次の対戦相手は「BOOM Esports」に決定しました。試合は、9月5日(月)午前3時ごろより実施予定です。