Lenovoは9月1日、メガネ型のウェアラブルディスプレイ「Lenovo Glasses T1」を発表した。PCやタブレット、スマートフォンとUSB Type-Cで有線接続して手軽に動画やゲームを楽しめ、またプライベートなワークスペースとして利用できるようにデザインされている。価格は未定。年内に中国で発売し(中国での名称は「Lenovo Yoga Glasses」)、2023年に他の一部の地域に拡大する。
Global Market Trajectory & Analyticsの予測によると、モバイルゲームの世界市場は2027年までに年間成長率11.5%で1,530億ドルに達する。またMarket Research Futureは、ビデオストリーミング市場が2030年までに9,720億ドルに達すると予測している。パーソナルなコンテンツ消費の増加によって、「ポケットに入れて持ち歩けるパーソナルモニター」のニーズが高まるとLenovoは見ている。また、ハイブリッドワークやリモートワークが定着する一方で、公共の場でPCやタブレットを使うと情報を盗み見られるリスクがある。ショルダーサーフィン(盗み見)を防ぐパーソナルモニターの必要性も高まっている。
T1は、ディスプレイに高精細かつ有機ELならではの高コントラスト、広色域、高速応答性を特徴とするマイクロOLEDを採用。解像度は片眼1920×1080で、リフレッシュレートは60Hz。低ブルーライトとフリッカー抑制のTUV認証を受けている。オーディオは高品質スピーカーを内蔵している。
現時点で動作確認済みのデバイスは、LenovoのThinkPadやYoga、Moto Edge Sなどわずかだが、基本的にUSB Type-Cポートを備えたPC(Windows、Mac)、Androidデバイスで使用できるとのこと。また、HDMI to GlassesアダプタやApple Lightning Digital AVを用いることでiPhoneでも使用できる。動作の効率性については、「高効率な光学系、全体の電力消費も低く、接続したデバイスのバッテリー消耗を心配することなく、モバイルデバイスから最大数時間のビデオストリーミングやゲームを楽しめます」としている。
幅広いユーザーが快適に装着できるように、テンプルアームは調整可能になっており、ノーズクリップも3つのサイズを選べる。普段視力を矯正している人は、レンズフレームでカスタム処方レンズを利用できる。