青森県弘前市の「ねぷた祭り」といえば、勇ましい武者絵が描かれたド迫力の大灯篭で人々を楽しませてくれるイメージが強いと思います……が、その猛々しいイメージとはちょっと違った「ねぷた列車」が存在することをご存知でしょうか?

青森県弘前市から大鰐町を走る弘南鉄道大鰐線で金魚ねぷた列車が走っているのがあまりに美しいからみんなに知ってほしい
(@mica10932より引用)

  • (@mica10932より引用)

ツイートの投稿主はフリーライターの「【公式 蝦名ミカコ】CASIO/モリダイラ楽器/弘南鉄道/三沢駅前交流プラザみーくる/津軽塗(@mica10932)」さん。

写真に写っているのは、青森県の弘前市〜大鰐町の間を走る弘南鉄道の「大鰐線(おおわにせん)」ですが、なんと夏期限定で車内が「金魚ねぷた列車」に衣替えするんです!!

  • (@mica10932より引用)

照明を点けず、金魚ねぷたの灯りのみで走るその姿は、まるでおとぎ話の中に入ったかのようでとても幻想的ですよね。

  • (@mica10932より引用)

このとても美しい「金魚ねぷた列車」に多くのツイッターユーザーが心を奪われたようで、ツイートは2.7万件のいいねを獲得(8月30日時点)し、コメントも数多く寄せられました。

「ステキですー! 絶対乗りに行く」

「夜に偶然見かけた電車が美しかったので気になっていました。車内はこんなに沢山の金魚ねぷたがあったとは! 幻想的で美しい夏の夜でした」

「キレイですね! 地元に居ても乗るきかいがないので、知らなかった 一度乗ってみたくなりましたぁ」

「千と千尋の神隠しみたいな別世界に迷い込んだ感じですご! 一度見てみたい」

「異界っぽくもあります。夜は特に、きっと」

ツイ主さんに聞いてみた

まさに異世界に紛れ込んだかのような美しい車内ですが、今回は実際に乗ってみた感想について、ツイ主の蝦名ミカコさんにお話をお聞きしました。

ーー金魚ねぷた列車に乗ったご感想を改めてお聞かせいただけますか?

金魚ねぷただけの灯りで走るその姿は幻想的な世界が広がっています。異世界に連れて行かれそうな雰囲気でした。津軽の美しい景色の車窓に反射され、まるで万華鏡の様でした。下から見ると金魚が揺れ、それがまた愛くるしい姿です。

  • (@mica10932より引用)

ーー蝦名さんもこの列車に関わられているのでしょうか?

廃線の話も以前から出ている弘南鉄道大鰐線の中央弘前駅に、昨年から私が津軽塗のストリートピアノを置くことになり、こちらの電車が走っていることを知りました。しかし乗客数がそれほど伸びなかったため、多くの方に知ってほしいと思い、元々ライターをしていたということもあって、「今年度はぜひわたしにPRさせてほしい」とお願いして自身で乗車し投稿しました。

ーー今回のツイートが大きな反響を生んでいるかと思います。率直なご感想などはございますか?

多くの方の目にとまり、とても嬉しいです。「地元なのに知らなかった」のコメントが多いこと。弘南鉄道大鰐線は廃線の危機にあります。地域的に車社会の地域ですが、春は桜、夏は田に映る水鏡の電車、秋はりんごの畑を駆け抜け、冬はラッセル車が勇ましく除雪する様が見える鉄道です。鉄道から眺められる景色はレールからしか見られません。より多くの方に環境にも優しくそして、美しい世界が広がる弘南鉄道大鰐線をぜひご乗車いただきたいと考えています。


「金魚ねぷた列車」は弘前市や弘南鉄道などの共同企画で2020年から行われているそうです。

今回のツイートの投稿時は、地元の小学生が絵付けした個性あふれる金魚ねぷたの「子ども金魚ねぷた列車」が運行されていたようですが、こちらは8月28日で終了したとのこと。その代わり、9月1日(木)〜30日(金)の期間は、プロのねぷた絵師が製作した金魚ねぷたが約350個も装飾された「金魚ねぷた列車」が運行するそうです。

ちなみに、写真のような金魚ねぷたの灯りのみでの運行は土日祝日のみになるので、その点はご留意を。気になった方は、ぜひ周りをお誘いのうえ、乗車してみてくださいね♪