石川県能登町は8月30日、巨大イカのモニュメント「イカキング」の経済効果が約6億円だったという算出結果を発表した。名産品であるイカをアピールするために設置していたが、製作費用に新型コロナ対策のための交付金が充てられていたことから、注目を集める一方で批判の声もあがっていた。

  • 能登町の巨大「イカキング」がイカした成果、無駄遣い批判も6億円の経済効果に

    イカキングの経済効果は6億円という、驚きの推計結果が出た

イカキングは、石川県能登町越坂にある九十九湾観光交流センター「イカの駅つくモール」に2021年3月末に設置された、全長13メートル、重さ5トンの巨大イカの像。能登町で盛んなイカ漁業や、町自体の認知度の向上を狙って製作されたものだ。しかし製作費用の総額2,700万円のうち、2,500万円を国からコロナ対策臨時給付金で賄ったことから、ネットでは「使いみちが不適切ではないか?」「税金の無駄使いでは?」などの批判が寄せられ、一時は海外メディアにも取り上げられるほど話題となっていた。

今回算出されたのは、経済効果と宣伝効果の推計額だ。それぞれ、経済効果は約6億円、宣伝効果は約18億円と驚きの結果となった。なお算出された経済効果は、石川県全体に対して効果のあった額とされる。使途が適切であったかは別として、少なくとも費用をはるかに上回る額の成果があったことになる。

町が公開した資料(pdfが開きます)によれば、イカキングの置かれた「イカの駅つくモール」の来場者にアンケートを実施したところ、439人のうち45%が「巨大イカモニュメント『イカキング』を見たかったから」と回答している。また、「イカの駅つくモール」を知ったきっかけは、46%がテレビなどのマスメディアの報道と回答した。設置当初、批判であってもメディアで大きく報道されたことが、返ってイカキングに興味を持たせることになったようだ。

ネット上では「イカしてるぜぇ…」「そんなことある????マジで無駄だと思ってたわ……、すご……。」「これに青色発光ダイオードを付ければ夜中にも人が見に来そうだ。」などの声が寄せられた。