個性的な仮面ライダーたちが、謎の敵・ジャマトの脅威から街の人々を守るためのゲーム=「デザイアグランプリ」で熾烈な戦いを繰り広げる新番組『仮面ライダーギーツ』が、2022年9月4日より放送開始される。
デザイアグランプリで勝利をつかんだ仮面ライダーには、「理想の世界を叶える権利」を得ることができる。キツネやタヌキ、ネコ、牛といった動物をモチーフとしたユニークな持ち味の仮面ライダーたちが、「生き残りゲーム」とも言われるデザイアグランプリにどんな形で参加し、他の仮面ライダーとどう関わっていくのか、大いに興味が持たれている。
今回のインタビューでは、就職活動に勤しむ大学生でありながら、何も知らないままデザイアグランプリの仮面ライダーにエントリーされる青年・桜井景和を演じる佐藤瑠雅が登場。何事にもまっすぐで、第一に他人のことを考える性格の景和は、言われるがままに仮面ライダータイクーンに変身。謎の多い作品世界に戸惑いつつも、どんどん奥のほうへ入り込んでいく景和は「視聴者の目線」で動いてくれる重要なキャラクター。人懐っこい笑顔と、ときおり見せるクールな表情のギャップが魅力的な佐藤に、『仮面ライダーギーツ』の作品世界の特色や、タヌキをモチーフにした仮面ライダータイクーンの愛されポイント、そして数多く登場する仮面ライダーたちに負けないタイクーン/景和の持ち味について語ってもらった。
――仮面ライダータイクーン/桜井景和は本作の仮面ライダーの中でもっとも「普通」っぽいといいますか、戦闘意欲をむき出しにするというイメージが薄い人物のように思えます。オーディションのときから、佐藤さんは景和の役柄を意識されていたのですか。
まったく意識はしてなかったです。オーディションでは仮の台本を手渡され、数人で演技をして、それを審査してもらっていました。いくつか役が割り振られていましたが、たまたま「景和」というキャラクターに僕がマッチして、選んでいただけたのでしょう。自分としてはいい役に出逢えた、タイミングと運がよかったなと思っています。
――子どものころは、どんな仮面ライダーが好きでしたか?
幼いころは『仮面ライダー剣(ブレイド)』(2004年)が大好きでした。ずっと「大きくなったら仮面ライダーになりたい!」と言っていたのを懐かしく思い出します。ブレイドの玩具もたくさん買ってもらって、遊んでいました。オーディションの面接のときも、最初に「ブレイドが大好きです」って、仮面ライダーへの憧れを伝えました。
――さまざまな思いを抱いた仮面ライダーが、デザイアグランプリで生き残りをかけたゲームを行うという本作の設定については、どう思われましたか。
台本を読んでいくと、僕が子どものころに観ていた「仮面ライダー」とはひと味違う印象がありました。そして、単純に連続ドラマとしてとても面白かったんです。僕が演じる景和って、正義感が強くて、自分のことよりまず他人のことを心配するようなタイプ。これって、今までの「仮面ライダー」シリーズの主役に多いポジションなんです。デザイアグランプリのことを何も知らない景和がいることで、視聴者の方々も作品世界の中に入っていきやすい。とても大切なキャラクターだと思いました。
――就活中の大学生という景和と、佐藤さんとの共通点はありますか。
景和の設定年齢が22歳で、僕がいま21歳。年齢が近いですから、ほぼ等身大で演じることができます。僕はこれまでの人生で、一度もスーツを着てネクタイを締めたことがなかったので、景和の役を通じて「就活」というものを経験できてよかったです。自分の人生とは違う「第二の人生」というか……。そこは新鮮な思いがありました。会社に赴いて面接を受けるシーンでは、就活ってこんな感じなのかと、すごく緊張しました(笑)。
――タヌキをモチーフにした仮面ライダータイクーンの姿を初めてご覧になったときの感想を教えてください。
メインキャストの顔合わせのとき、『仮面ライダーギーツ』の内容やキャラクタービジュアルを紹介していただいたんですが、そのとき僕はまだタイクーンのデザインを見ることができず「景和はタヌキライダーに変身します」とだけ聞かされていました。その瞬間「タヌキ……、大丈夫かな?」と不安がよぎりましたが、実際にタイクーンを目の当たりにしたとたん「カッコいい!」と嬉しくなりました。丸みを帯びたシルエットのマスクで、スタイリッシュなところが従来の「仮面ライダー」のイメージに近いんです。そして、タヌキらしい可愛いところもしっかり備えている。タヌキライダーでこんなにカッコいいなんて、という驚きを感じました。キツネのギーツ、牛のバッファ、ネコのナーゴも同じく、今回の仮面ライダーのデザインワーク、造型には強い愛着を持っています。