映画『沈黙のパレード』(9月16日公開)のジャパンプレミアイベントが31日に都内で行われ、福山雅治、柴咲コウ、北村一輝、飯尾和樹、戸田菜穂、田口浩正、川床明日香、出口夏希、岡山天音、檀れい、椎名桔平、西谷弘監督が登場した。
同作は東野圭吾による人気シリーズの実写映画第3弾。変人でありながら天才的な頭脳を持つ物理学者・湯川学(福山)の活躍を描き、2007年より連続ドラマ『ガリレオ』(第1シーズン・第2シーズン)、映画『容疑者xの献身』(興行収入49.2億円)、『真夏の方程式』(興行収入33.1億円)とヒットを続けている。
400人の観客の前に白いリムジンで登場したキャスト陣。福山は柴咲の手を取ってエスコートし、北村がスマホでキャストや観客の姿を撮りながら、特製の"イエローカーペット"を進んでいく。福山は9年ぶりの新作が作られたことについて「原作の新作が出るという時点で、恥ずかしながら期待して読みました。『これは、僕のことだよね』と思いながら読んで」と振り返る。撮影についてはSPドラマが先だったというが、「撮影現場で戻るというよりは、その前の衣装合わせの時にオールスタッフさんが揃うので、衣装を着てヘアを作ってメガネを装着し、みなさんの前に出てった時が緊張しました。『湯川さん、帰って来たんだな』と思われたら、このプロジェクトの最初のミッションをクリアできると思ってたので」と心境を吐露した。
柴咲は「撮影の序盤、けっこう掛け合いがあるシーンからスタートして、福山さんはドラマの方をお撮りになられてたのですっかり湯川先生だったんですよ」と明かす。「久しぶりの内海薫を纏った私が行くので、やっぱり緊張しました。描かれていない年月が長くあるので、その間薫さんってどうやって生きて来たんだろうな、と。クランクインする前から想像働かせて行ったんですけど、目の前に完全なる湯川先生が現れたので、『お! よし、やらねば』みたいな感じになりました」と感謝した。
現場では西谷監督が涙していたという話もあったが、監督は「泣いてないんですけど」と否定する。「テストで2人がお芝居して、僕は最前線で見てるわけです。もう芝居ができてたんですよ。それをスタッフが後ろで見ていて、高揚感がどんと来ちゃって。だからときめき感にくらっときて顔を戻した時、泣いてるように思われちゃったという感じです」と弁解。福山は「実に感動的でしたね」と名台詞にかけながら語り、「泣いてた、泣いてなかったの問題ではなく、エモーショナル……エモいという状態ですね。スタッフさんのエモさを受け監督もエモくなり、それを受け我々もエモくなり、エモさの螺旋階段でしたね」と表した。