2022年8月31日、タクティカルFPSゲーム『VALORANT』の世界大会「VALORANT Champions Tour 2022 Champions」(以下、VCT 2022 Champions)の開幕に向けた、プレスカンファレンスが行われました。
2022年シーズンを締めくくる世界大会「VCT 2022 Champions」は、8月31日から9月18日まで、トルコ・イスタンブールにて開催されます。本大会には、世界王者の座をかけて各地域から強豪16チームが集結し、日本からは「ZETA DIVISION」が出場します。
合同で行われたプレスカンファレンスには、「ZETA DIVISION」からリーダーのLaz選手が登壇。Laz選手には、8月にポーランドで実施した1カ月のブートキャンプや、一時休養が発表されていたTENNN選手の状況などについての質問が投げかけられました。その模様をお届けします。
1カ月の海外ブートキャンプで、さらなるレベルアップ
――前回の大会から、しばらく充電期間があったと思いますが、「VCT 2022 Champions」に向けて、チーム全体でどのような取り組みをされていましたか。また、Laz選手個人として、どんなことに取り組んでいましたか?
Laz選手(以下、Laz):「VCT 2022 Champions」まで少し時間が空いたので、しっかり休みを取りつつ、フルパワーで大会を迎えたいと思っていました。ですが、スタンドイン(※)が入ることで難しい状況になったというのが正直なところです。
ただ、やれるだけのことはやっていて、ほかのチームが「VCT 2022 Stage2 Masters」に出ている間も練習を続けられたので、準備時間は長かったと思います。もちろん個人練習もしっかりやっていて、パフォーマンスは今までよりも出せるのではないかと感じています。
※7月末にTENNN選手が一時休養に入ることが発表され、代理のため「SCARZ」からXdll(エックスディル)選手が、「VCT 2022 Champions」終了まで「ZETA DIVISION」に移籍加入している。
――ポーランドでのブートキャンプは、いかがでしたか? また、アジアでのスクリムと比べて、戦略やメタなどの面で違いがあれば教えてください。
Laz:8月の1カ月間、ポーランドのブートキャンプに参加できて、ものすごくためになりました。スタンドインのXdll選手が、急きょ参加する状況になったことを考慮しても、すごくいい経験だったと思っています。
メタについては、やはりアジアとは通用するものと通用しないものが全然違います。それでいて、ヨーロッパのチームやプレイヤーは、プレイのバリエーションがすごく豊富。そういった環境でプレイできて、レベルアップにつながると感じる場面が多かったです。
休養していたTENNN選手が合流、現地でのチーム練習も
――TENNN選手の状態(※)について、アップデートはありますか? また、トルコに来るにあたって、練習などができたかについて教えてください。
※TENNN選手は、目の疾患の治療に専念するため一時休養。「VCT 2022 Champions」に出場するかどうかは、今後の状況によっての判断になるとされていた。
Laz:TENNNの目の状態は、かなり良くなりました。病状が悪化してから1カ月半くらい経って、完治とまではいきませんが、現在はゲームできる状態になっています。
トルコに来てからは、TENNNを入れて練習しています。現在は、Xdll選手がどのマップで出るのか、どれくらいTENNNが出場できるのか、まだ確信に至っていない状況ではありますが、トルコに来てからずっと練習していて、チームもどんどん良くなってきています。
――ポーランドでの1カ月のブートキャンプを経て、Xdll選手への印象やチームへのフィット感を教えてください。
Laz:Xdll選手は16歳と若くて、モチベーションが高く、成長幅が大きい。すごく優秀で、これからもっと伸びていくであろう選手です。ポーランドからの1カ月でもかなり成長したと思っています。ただ同時に、TENNNがどれだけチームにとって大事な存在だったかを、再確認するような時間でもありました。
ブートキャンプでは時差ボケも解消
――国際大会においては、時差などの影響によって、開催地の地域に属するチームのアドバンテージが大きいと思います。今回トルコでの開催ですが、慣れることができたか教えてください。
Laz:日本とトルコは6時間の時差があるので、時差ボケは起こります。でも、今回僕たちはトルコへ来る前に、ポーランドで1カ月ブートキャンプすることができて、そこで時差ボケは完全に解消されました。なので、それによるディスアドバンテージはないと思っています。
――「VCT 2022 Stage1 Masters」では、世界3位という結果を残しました。今回それよりもさらに上の順位にたどり着くことについて、どれくらいの可能性を感じていますか?
Laz:前回「VCT 2022 Stage1 Masters」で、トップ3までいけたことは、すごく上手くいったと思っているし、それだけのポテンシャルはあったと思っています。今回、どこまでいけるかは本当にわからないのが正直なところですが、できるだけのことをやろうと思っています。
「ZETA DIVISION」初戦は、9月1日21時よりスタート
「ZETA DIVISION」の初戦は、日本時間の9月1日(木)21時よりスタート。「ZETA DIVISION」は、北アメリカ代表「Optic Gaming」、APAC代表「BOOM Esports」、ブラジル代表「LOUD」と同じグループBとなり、初戦はブラジル代表「LOUD」と対戦します。
本大会のグループステージでは、4チームごとに振り分けられたグループにて、敗者復活ありのダブルイリミネーショントーナメントを実施。各グループの上位2チームが、次のステージへ進出します。
大会配信は、YouTubeとTwitchにて公式配信が行われるほか、人気ストリーマーによるオフィシャルウォッチパーティ(大会ミラー配信)も行われます。
開催地のトルコ・イスタンブールとの時差は6時間のため、これまでの国際大会よりも、やや観戦しやすい時間の試合が増えることが予想されます。ぜひ日本代表チーム「ZETA DIVISION」の活躍を応援しましょう!
■出場チーム一覧
EMEA(3チーム):FPX、FNATIC、Team Liquid
北アメリカ(3チーム):Optic Gaming、XSET、100Thieves
ブラジル(2チーム):LOUD、FURIA Esports
ラテンアメリカ(2チーム): Leviatán、KRÜ Esports
韓国(1チーム):DRX
日本(1チーム):ZETA DIVISION
APAC(3チーム):Paper Rex、XERXIA、BOOM Esports
東アジア(1チーム):EDward Gaming
■グループ組み分け
グループA - Paper Rex、Edward Gaming、Leviatán、Team Liquid
グループB - Optic Gaming、BOOM Esports、ZETA DIVISION、LOUD
グループC - FPX、KRÜ Esports、XSET、XERXIA
グループD - DRX、FURIA Esports、FNATIC、100Thieves