マイクポップコーンブランドの新商品「マイクポップコーン オリジナル 極みだし味」が29日に発売となった。日本古来の調味料“煎り酒”をヒントに、ポップコーンに最適な塩味とうま味の黄金比を追求したという。オンライン発表会では、その特徴がアピールされている。
■構想3年、”新定番商品”に
冒頭、マイクポップコーンを製造・販売するジャパンフリトレー 代表取締役社長の松田光弘氏が登壇して概要を説明した。同社は日本で初めて袋入りポップコーンを発売した企業。現在もリーディングカンパニーとしてポップコーン市場を牽引している。なおマイクポップコーンブランドは、誕生から65周年の節目を迎えた。
「マイクポップコーン オリジナル 極みだし味」は、3年の構想を経て誕生した。同社のロングセラー商品である『バターしょうゆ味』を超える”新定番商品”を目指していくという。
ジャパンフリトレーでは、カラダにうれしい価値を加えた「fine snack」という側面でもスナック菓子を展開する。その看板商品として位置づけられるのがマイクポップコーンブランドとなる。松田氏は「ポップコーン自体の価値である、美味しさ、食物繊維、楽しさについても積極的に発信していきたい」と抱負を述べる。今後の販売目標について、2030年を目処に「3倍規模にまで成長できると確信しています」と力強く語った。
■食物繊維不足を補う!?
続いて、ジャパンフリトレー マーケティング部 ブランドマネージャーの大濱貴子氏が登壇した。同氏によれば現在、ポップコーン市場は右肩上がりで成長を続けているという。
実際、スナック菓子トータル市場・ポップコーン市場の推計販売規模(金額)において、2018年4月~2022年3月の比較では123%増と好調に推移している。その理由について大濱氏は「コロナによる健康意識の高まり」があると指摘。
また消費者の間には、食物繊維を積極的に摂りたいというニーズがあるという。そこで以下のように続けた。「日本人は食物繊維不足なんです。1日の食物繊維の摂取目標量に対して、男性では約5.7g、女性では約3.3gが不足していると言われています。そこで手軽に食物繊維が摂取できるという、ポップコーンならではの嬉しいポイントも訴求していきます」
新商品「マイクポップコーン オリジナル 極みだし味」は、ジャパンフリトレー65年の集大成として誕生した。スナック開発歴は30年以上という同社 マーケティング本部の伊藤政喜氏は、新商品のキーポイントについて「塩味とうま味の黄金比」を挙げた。具体的な数値こそ明かさなかったが「ポップコーンにおける黄金比を見つけた」と説明する。
今回のフレーバーのヒントにしたのは”煎り酒”だった。「現行の定番商品であるバターしょうゆ味にも使われている醤油ですが、今回は江戸時代に醤油が登場するよりも以前の、室町時代から使われていたとされる調味料“煎り酒”に着目しました」と伊藤氏。日本酒、鰹節、梅干を煮詰めた煎り酒は味の塩梅が難しく、新商品の開発に際しても試行錯誤を繰り替えしたと明かす。
最後は、ゲストによる「忖度なしの最終評価会」を開催した。日本料理店「割烹 すずき」の鈴木好次氏は「日本古来の煎り酒とポップコーンを合わせた“温故知新”の発想。自分の料理にも取り入れたい」、お菓子勉強家の松林千宏氏は「ついつい食べたくなる連食性がある。特に、梅肉パウダーが連食性を後押ししていますね」と評価する。
また味覚センサー「レオ」を開発した鈴木隆一氏は「日本人の味覚のバランスに合った商品。例えるならポップコーン界の味噌汁です」と説明。味覚センサー「レオ」が作成した味チャートを披露して、味噌汁、醤油ラーメンといった日本人に馴染みの料理と同じバランスで『マイクポップコーン オリジナル 極みだし味』が作られていることを示した。