ビザ・ワールドワイド・ジャパンは8月25日、MMD研究所と共同で実施した「高等学校の金融教育必修化に関する意識調査」の結果を発表した。調査は6月24日~28日、15歳~69歳の男女5万人、および20歳~69歳の教育関係者1万人を対象にインターネットで行われた。
高校生と高校生の親を対象に、2022年4月より高校生に対する金融教育が義務化されたことへの認知を聞いたところ、高校生の63.2%、高校生の親の47.1%が「知らなかった(今初めて知った)」と回答した。
また、高校生の親に対し、高校生の子どもの金融教育が行われるべきだと感じる場所について聞いたところ、「学校での授業」(51.6%)が最も多く、次いで「学校でのセミナー・イベント」(34.6%)、「家庭内での指導・教育」(25.0%)という結果に。一方、高校教師に対し、高校生の金融教育で必要だと思うことを聞くと、「家庭での指導」(32.2%)が最多となり、親と教師の考え方に差異があることがわかった。
続いて、高校教師に対し、高校生が金融リテラシーを十分に身につけていると思うかを聞いたところ、60.6%が「どちらかといえば身につけていないと思う」あるいは「身につけていないと思う」と回答。
理由を聞くと、「お金や金融について学ぶ機会が今までなかったから」(38.6%)、「学校の授業だけでは、補えないと感じるから」(36.6%)、「お金や経済に関する知識がないと感じるから」(36.0%)が上位となった。
高校生の親を対象に、家庭内の金融教育での悩みについて聞いたところ、「自分の金融に関する知識が不足していること」(21.9%)、「どこから教えて良いのか分からないこと」(18.1%)、「自分の知識が誤っていないか不安なこと」(16.8%)が上位に。そんな中、高校生の60.3%が「金融について学びたい」と考えており、特に、「適切な収入・支出の管理方法について」(52.8%)、「保険の種類と必要になる金額の理解について」(52.4%)、「住宅ローンやカードローンの仕組みやリスクについて」(51.0%)知りたい高校生が多いよう。
そこで、家庭内における金融教育に関して、親が子供に求めることについて聞いたところ、「お金の大切さを分かってほしい」「お金を計画的に使えるようになってほしい」(ともに42.3%)、「自分のお金を管理できるようになってほしい」(39.9%)、「お金を無駄遣いしないでほしい」(35.6%)が上位に。
一方、高校教師が、家庭内で身につけてほしいと考える金融リテラシーは、「お金の大切さを理解すること」(52.4%)が最も多く、次いで「自分のお金を管理できるようになること」(50.4%)、「お金を無駄遣いしなくなること」(47.2%)と続いた。