ワークポートは8月29日、20代~40代の現役ビジネスパーソン509人を対象に実施した、「ワーケーション」の認知度や経験などに関するアンケート調査の結果を発表した。
ワーケーションの認知度を知るために、ワーケーションを知っているかを聞いた質問では、「言葉も意味も知っている」が51.9%、「意味は知らないが言葉を見聞きしたことがある」が24.0%と、「知っている」と回答した人が75.9%に上る結果になったという。
その一方で、「現在の勤務先(離職中の人は直近の勤務先)はワーケーションが許可されているか」という質問では、大多数を占める79.0%が「許可されていない」と回答しており、「ワーケーション制度がある」と回答された企業は7.9%のみにとどまったという。
勤務先にワーケーション制度はないと回答した人に、「もし勤務先にワーケーション制度があった場合、現職の状況に関係なく利用してみたいか」と聞くと、半数を大きく超える76.1%が「利用してみたい」と回答。その理由としては、「仕事の効率を維持しつつ、ストレス軽減が図れるから」、「メリハリがあり、より質の高い仕事に繋がると考えるため」など、リラックスしながら働くことで、効率よく仕事ができることを魅力に感じるという意見が多く挙がったという。
また、「普段の仕事も新しい気分で仕事を行うことができるため」など、気分転換を期待するという意見や、「環境を変えて新しい刺激の中で新しい発想を生みたいから」、「柔軟な発想が生まれそうな環境での仕事は理想的だから」など、非日常を過ごすことで、クリエイティブに働けるのではないかという意見も寄せられたという。
さらに、ワーケーション制度があると回答した人に、ワーケーションの経験があるかを聞いたところ、72.5%が「ない」と回答し、「ある」と回答した人は27.5%のみという結果が出ている。またワーケーション経験があると回答した人でも、半数を超える54.5%が「1回だけ経験した」と回答しており、複数回経験している人は少数だったとのことだ。
ワーケーション経験者全員に、ワーケーションを実施して感じたメリットを聞いたところ、「リフレッシュできストレスが減る」、「気分を変えられる」など、普段とは違うシチュエーションで仕事ができる上に、余暇も楽しめ、気分転換できたという意見が挙がったほか、「時間の節約」など、仕事と旅行が同時にできることから時間を有効活用できる点をメリットと感じる人もいたという。
一方で、デメリットとしては、「旅行気分が味わえない」、「時間的に旅行として100%楽しめない」など、実際は思うように余暇の時間を確保できないという意見が挙がっており、仕事と旅行の両立には工夫が必要だと感じる人が多かったようだ。また、「時々仕事に集中できない」といった、普段とは場所が違うこと、旅行気分になってしまうことなどが集中力低下につながったという意見も挙がっている。
対象者全員に、「現在の勤務先(離職中の人は直近の勤務先)でリモートワークが許可されているか」と聞いた質問では、リモートワーク可能な企業は46.2%と半数を切る結果に。さらに、リモートワークとワーケーションの両方が許可されている企業は1割を切る、7.5%のみという結果になっており、政府がワーケーションを推奨する一方で、企業のワーケーション制度が整わない現状が浮かび上がったという。