銀行サービスの有料化が進んでいます。2022年1月にゆうちょ銀行ATMでの預け入れや払い戻しをする際、硬貨の枚数に応じた手数料がかかるようになりました。また三菱UFJ銀行は、4月から「紙通帳利用手数料」を新設し、2022年4月1日以降に新たに開設された個人・法人の口座で紙の通帳を利用する場合、年間550円(税込)の手数料がかかります。ただし、18歳未満または70歳以上の個人と、2022年3月31日以前に開設された普通預金口座については、手数料がかかりません。さらに銀行の両替手数料も軒並み値上がりしており、新券に交換する際も同様に手数料がかかるようになりました。
今まで無料が当たり前だったものが、どんどん有料化されるようになってきていますが一方で、手続きをすることで無料になることもあります。有料サービスをできるだけ無料にする方法を紹介します。
硬貨を無料で預け入れる方法
ゆうちょ銀行はATMでの硬貨の預け入れや払い戻しは、1枚からでも有料化されていますが、窓口で50枚までの預け入れは無料です。他の銀行も、窓口での預け入れは100枚もしくは300枚など銀行によって異なりますが、無料になります。そして、銀行窓口のあるATMでは硬貨を預け入れることができるATMがあり、100枚までは手数料無料で入金できるところがほとんどです。無料になる入金時間は銀行によっても異なりますが、平日昼間に設定されていることがほとんどです。
ATMが空いているタイミングを狙い、クリップやゴミが混入していないかを確認して、一度に全量投入せず、数回に分けて入金するようにしましょう。ATMが詰まってしまうと、確認や返金までの時間がかかってしまうことがありますので、注意しましょう。
通帳有料化対策
銀行によって通帳有料化の要件は異なり、まだ有料化されていない銀行もありますので、有料化になっている銀行で口座をこれから開設する場合は、三菱UFJ銀行なら「ECO通帳」、三井住友銀行なら「Web通帳」と言われる通帳レスの口座を開設するとよいでしょう。入出金の確認方法は、インターネットバンキングもしくは銀行のアプリからできます。
ATM利用手数料の値上げ対策
ATM利用手数料も値上げ傾向にあり、また、ATMの閉鎖も進んでいます。2019年9月から三菱UFJ銀行と三井住友銀行との店舗外ATM共同利用ができるようになりました。通帳や硬貨の利用はできませんが、キャッシュカード(生体認証は不可)で引き出し、振込、預け入れ、残高照会ができます。
他にも、三菱UFJ銀行では毎月25日、月末日(銀行休業日の場合は、前営業日)に、セブン銀行ATMの利用手数料が無料となります。このように、有料化が進んではいますが、条件付きで無料になることがあるので、メインバンクのホームページなどで確認してみてはいかがでしょうか。
また、公共料金や家賃、固定資産税などの支払いは、クレジットカードもしくは口座振替を利用して払い忘れないようにしましょう。日々の支払いはキャッシュレス化にすることで、ATMから引き出す回数を減らすことができるでしょう。
インターネット専業銀行の利用
ソニー銀行や住信SBIネット銀行など、インターネット専業銀行は紙の通帳がなく、有人店舗窓口を持たず、アプリなどを利用してネットバンキングで取引をします。その分、コストが削減できるため、ATM手数料やネットバンキングからの振込手数料などを安く設定されています。多くのネット銀行では、回数制限はありますがセブン銀行ATM入出金手数料が無料になるため、サブの銀行として開設しておくと今後の有料化時代にもお得に利用できるでしょう。
銀行のさまざまなサービスが有料化されつつありますが、一方で利用方法によっては無料になる条件なども存在しています。よく利用しているメインバンクの情報はアプリなどで受け取り、長年利用していない銀行口座は解約しておくと将来、休眠口座にも手数料がかかるといった有料化がされたとしても、慌てずに済むでしょう。