雨が降る前、あたりに漂う独特の匂いで「あ、もうすぐ雨が降るな」と感じたことはありませんか?

しかし、その匂いを説明しようと思うと案外難しいもの。そんな思いを投稿した、辺境写真家・栗田哲男(@tetsuo_tk)さんの投稿に共感の声が集まっています。

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外から雨の臭いがしたので、「雨が降ってきましたか?」と外から室内に入ってきた人に尋ねたら、なぜ臭いでわかるのかと不思議がられました。
特に降り始めの時って、雨の臭いがありませんか?どんな臭いなのかとも聞かれたのですが、あの臭いは何に例えればいいんでしょう?(@tetsuo_tkより引用)

この投稿に対し、リプライや引用リツイートでは、「雨の匂い、分かります」「わかるわかる。なんか何ともいえない臭いするよねw」など、「わかる!」という共感の声が続出。

「クーラーのつけ始め……?」「雨の前は、濃厚な土の匂い、雑木林の匂いですよね」「個人的には埃と古い水の匂いですかね?」など、人によって感じ方も色々のようです。

筆者も雨の匂いが「わかる派」なので、てっきり誰でもわかるものと思い込んでいました。わかる人にとっては、雨の匂いを感じない人がいるというのは意外ですよね。

このツイートをした辺境写真家の栗田哲男さんに、投稿のきっかけなどをうかがいました。

「雨の匂い」、投稿者に聞いてみた

――今回のツイート、投稿のきっかけは?

雨の匂いは誰でもわかるものだと子供の頃からずっと思い込んでいたのですが、実際にはその匂いを感じない人もいるということを知って驚きました。

しかも、雨の匂いがわからない人に、こんな感じの匂いだと説明したくても、例えるものもなくどう説明していいかわからなくて困ったのです。それで、フォロワーさんはどう感じているのか知りたくてツイートしました。

――多くの反響が寄せられていることについて、率直なご感想をお聞かせください。

濡れたアスファルト、土、泥、カビ、埃、塵、掃除機の排気、筍、カエル、ザリガニ、濡れた犬、枯れ草、鉛筆の芯、ワカメ、磯、古雑巾、苔、湯、ドッグフード、網戸など、皆さんが例えてくださったものがあまりに多種多様で驚きました。雨の匂いを感じる・感じないだけでなく、人それぞれ感じ方も違うのだとわかりました。

また、「ペトリコール」という雨の匂いを表す用語まで存在することに驚きました。「雪の匂いもありますね」というリプもいただき、確かに雪にも匂いがあったと思い出しました。

皆さんのおかげで、非常に多くの気づきと学びを得るものとなり、とても感謝しています。

――栗田さんは辺境写真家として活動されていますが、国や地域によって雨の匂いは違うものでしょうか?

国や地域によっての違いはないと感じます。その場所がアスファルトで覆われているのか、土なのか、そういったものの違いで多少匂いが違うと感じます。また、雨の降る前や降り始めと、梅雨時などのように長く降っている時では匂いが違います。

――普段はどのようなご活動をされているのでしょうか。

アジアを中心とした各国各地で、その土地の文化が伝わるような人物・風景写真を撮影し、それを雑誌などに寄稿しています。また、現在は自書の原稿も執筆中です。


辺境の地に暮らす人々の生活を撮り続けている栗田さん。その写真や映像を見ると「世界は驚きと発見に満ちているなぁ」と、はるか彼方を旅しているような気分が味わえますよ。