MM総研は8月25日、2022年7月に実施した5Gスマートフォンの導入実態・利用意向の調査について、その結果を公表した。

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5Gスマホの比率は2割強、スマホユーザー内の認知度は9割を超える

まず、スマートフォン利用者に占める5Gの比率は21.8%。これは通信プラン/利用端末ともに5G対応である割合なので、端末は5G対応だが4G通信プランを契約しているというケースは含まれない。5Gが浸透してきているとはいえ、いまだ非5Gのユーザーが大多数だ。

  • グラフ:5Gスマートフォン利用者比率

    5Gスマートフォン利用者比率

スマートフォンユーザーの5G認知度を調査したのが次のグラフ。5Gについて、4G/3Gとの違いまで知っているという人はスマホユーザーの27.1%。先の5Gユーザーの比率より高い数字で、5Gについて理解していながら4Gスマートフォンを使い続けているという人が一定数いるということを意味する。

  • グラフ:5Gの認知度

    5Gの認知度

「5Gという言葉の意味のみ知っていた」という人もあわせれば、5Gの認知度は全体の94.2%。大多数が、あるていど5Gについて知っているという状況だ。

5Gスマホユーザーは、必ずしも5Gを求めているわけではない!?

現在利用しているスマホ端末を購入する際にどういった点を重視したのかを尋ねた結果が次のグラフ。5Gスマホのユーザーと4Gスマホのユーザーで差が生じているのは「端末価格」「端末が5Gに対応している」の2項目だ。

  • グラフ:現在利用中のスマートフォン購入の際の重視点

    現在利用中のスマートフォン購入の際の重視点(上位5項目、複数回答)

「端末が5Gに対応している」を重視した項目として挙げているのは、5Gスマホユーザーでも19.4%と、全体の5人に1人しかいない。つまり5人に4人は、他の要素を重視してスマホを選んだ結果として5Gスマホを利用することになったということだ。この1~2年、新製品として登場するスマホの大半が5G対応機種であることを考えると、「とくに5G対応を求めたわけではないが結果として選んだのが5G端末だった」というケースは少なからずありそう。逆に、4Gスマホ利用者で「端末が5Gに対応している」を重視したというユーザーは、将来的な移行を想定して5G端末を購入したが、現時点で回線契約は4G契約のまま……というケースが考えられる。

また、重視した項目として「端末価格」を挙げた回答者は、5Gスマホ利用者のほうが4Gスマホ利用者よりも少ない。4Gスマホ利用者に「5G対応スマホを購入するとしてその際に重視する項目」を聞いた次のグラフでも「端末価格」は半数以上が重視する項目として挙げており、4Gスマホユーザーが価格に敏感であることがうかがえる。

  • グラフ:4G利用者が5Gスマートフォンを購入する際に重視する点

    4G利用者が5Gスマートフォンを購入する際に重視する点(上位5項目、複数回答)

「5G通信サービスの利用は考えていない」が46.8%

現時点での4Gスマホ利用者に今後の5Gスマホ利用移行について尋ねたのが次のグラフ。最も多いのは「5G通信サービスの利用は考えていない」の46.8%だった。

  • グラフ:4Gスマートフォン利用者の5G 利用開始検討時期

    4Gスマートフォン利用者の5G利用開始検討時期

「5G通信サービスの利用は考えていない」と回答した人に、端末/プランのそれぞれの観点からその理由を尋ねた結果が次のふたつのグラフ。現在利用している端末/プランで満足しているからというのがもっとも多いが、5Gスマホ/5Gプランが高額だからという回答がその次に多く、費用面が5G移行のネックとなっているようだ。

  • グラフ:5Gスマートフォンを利用しない理由(端末要因)

    5Gスマートフォンを利用しない理由(端末要因、複数回答)

  • グラフ:5Gスマートフォンを利用しない理由(プラン要因)

    5Gスマートフォンを利用しない理由(プラン要因、複数回答)