ルノーのコンパクトSUV「キャプチャー」にハイブリッド車(HV)が追加となる。ルノー独自のハイブリッドシステム「E-TECH(イーテック) HYBRID」を搭載する1台だ。半導体不足や為替の影響で輸入車の価格は上がっているが、このクルマについては「競合より安いのでは」とルノー・ジャポン。欧州ではディーゼルエンジン車からの乗り換え先として同社のHVが人気を集めているそうだ。

  • ルノー「キャプチャー E-TECH HYBRID」

    ディーゼル車から乗り換えるなら? ルノーが9月1日に発売する「キャプチャー」のHV

走り方を賢く選ぶHV

ルノーからはHVが立て続けに登場している。キャプチャーはCセグメントSUV「アルカナ」、Bセグメントのコンパクトハッチバック「ルーテシア」に続く第3弾。これでルノーHVラインアップはとりあえず完成したことになる。

  • ルノー「キャプチャー E-TECH HYBRID」

    「キャプチャー E-TECH HYBRID」はBセグメントのコンパクトSUV。ボディサイズは全長4,230mm、全幅1,795mm、全高1,590mm、ホイールベース2,640mm

ルノーのHVは輸入車で唯一、「ストロングハイブリッド」のシステムを搭載しているのが特徴。発進時は100%モーター走行、中速域はエンジンが始動、高速走行はエンジンのみで駆動といったように、走り方に応じて最適な仕組みを選択してくれる。日産自動車「e-POWER」のようにエンジンが発電に専念しているときもあれば、高速巡行時にアクセルを戻した際にはエンジンを停止させてEV(電気自動車)のように走行しているときもある。効率のいい走り方をしてくれるので、燃費は良好。キャプチャーのガソリンモデルが17.0km/L(WLTCモード)であるのに対し、HVは22.8km/Lで輸入車SUVで最も高い数値となっている(2022年8月時点、ルノー・ジャポン調べ)。

  • ルノー「キャプチャー E-TECH HYBRID」

    「キャプチャー E-TECH HYBRID」のパワーユニットは1.6Lの自然吸気ガソリンエンジンに2つのモーターを組み合わせたハイブリッドシステム。すべてを総合した最高出力は143PSだ

ひと回り大きいアルカナのHVと同じパワーユニットを搭載しているキャプチャーだが、車両重量はアルカナより50kg軽い。アルカナのHVに乗ったときは俊敏な走りと静粛性に驚いたが、キャプチャーのHVは軽やかさがさらに増しているような印象だった。

  • ルノー「キャプチャー E-TECH HYBRID」
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  • 「キャプチャー E-TECH HYBRID」の車両重量は1,420kg

これでキャプチャーのラインアップはガソリンエンジンの「インテンス」(309万円)、「インテンステックパック」(332万円)、HVの「E-TECH HYBRID」(374万円)、「E-TECH HYBRID レザーパック」(レザーシート+運転席電動シート、389万円)の4種類となった。HVは重量税が免税となり、環境性能割が非課税となるため、約13万円の減税効果が得られるそうだ。値上がりが続く輸入車業界だが、ルノー・ジャポンはキャプチャーのHVについて「競合のガソリンモデルよりも安いくらいの価格だし、ディーゼルエンジン車よりは間違いなく安い」としている。

  • ルノー「キャプチャー E-TECH HYBRID」
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  • 写真はレザーパック。HVのベースは「インテンステックパック」なので、装備面も上級グレードに準拠している。このクルマはナビが付いていない仕様だったのだが、HVのナビは10.2インチでガソリンエンジン車(7インチ)よりも画面が大きい

本国フランスではディーゼルエンジン車からHVに乗り換える客が増えているとのこと。出だしのトルクはモーターなので引けを取らないし、燃費もいいので、ディーゼルの代替えとして人気が出ているそうだ。

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    「キャプチャー E-TECH HYBRID」のボディカラーは計6種類。写真のボディカラーは「ブラン ナクレ M」。インテリアカラーはブラック1色

  • ルノー「キャプチャー E-TECH HYBRID」
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  • シフトセレクターはシフト・バイ・ワイヤ―技術による「e-シフター」

  • ルノー「キャプチャー E-TECH HYBRID」
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  • リアラゲッジ容量はガソリンエンジンモデルが536Lであるのに対し、HVは440Lとなる