暑い日に食べたくなる夏が旬の果物のひとつが「桃」。様々な品種がスーパーや青果店で扱われていますが、なかでも岡山で育てられている「岡山白桃」は白くて柔らかく、とても甘いことが特徴です。
でも柔らかい桃をむくのはちょっと難しい……と感じるかもしれませんが、実はきれいにむく方法があるそう。今回、東京・新橋のとっとり・おかやま新橋館で開催された「岡山白桃」メディアセミナーで教えてもらった「美味しい白桃のむき方」を紹介します。一度覚えてしまえば簡単なコツなので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
「岡山白桃」の特徴
桃といえば赤みを帯びた品種も多いですが、岡山の桃は上品な「白い」色が特徴です。これは直射日光が当たらないよう、ひとつひとつ袋に入れて育てているからだそう。
また白桃は一気に成熟してしまうため旬がとても短く、ひとつの品種の旬は短いもので1週間、長くても3週間程度。そのためシーズン中は時期によって様々な品種が出荷されています。
6月下旬からは「加納岩白桃」、7月に入ると「白鳳」、7月中・下旬から8月にかけては「清水白桃」「おかやま夢白桃」、8月は「白麗」、8月下旬や9月ごろには新品種の「白皇」「白露」など、ひとくちに「岡山白桃」と言っても、時期ごとに多彩な品種が楽しめます。
桃を簡単&美味しくむくコツ
8月中旬に購入した岡山白桃は「白麗」。果肉は緻密でジューシー、かつ日持ちが良いことが特長だそう。う~ん、きれいなクリーム色と薄ピンクの色味がかわいい! なお白桃は熟しても赤く色づくことはないので、食べごろを逃さないよう注意しましょう。
ひんやりと冷やして食べたいところですが、冷やしすぎには注意してほしいとのこと。購入する際、「食べる1時間くらい前に冷蔵庫に入れてくださいね」とアドバイスをもらいました。常温保存して、氷水に15分ほどつけて冷やしてから食べる方法もおすすめだそう。
それでは、早速むき始めていきます!
まず、切る前にお尻の部分を見て、割れ目(縫合線)の部分と中に入っている種の形をイメージしましょう。種は梅干しの種のような形です。種の形を意識しながら、その周りを削ぐように切っていきます。
1.皮付きのまま縫合線の部分から切る
皮は最初にむかず、ついたまま切り始めます。縫合線の部分から包丁を入れて、V字に切り取ります。なおこのくぼみの部分は一番甘みが少ない場所だそう。つまりここを食べてみてしっかり甘ければ、他の部分も果肉はもっと甘いということ。来客時に出す際は、ここを試食してみましょう。
2.種の周りを削ぐようにスライド
種に包丁を当てないようにしながら、種の周囲を削ぐように切りましょう。
3.切り分け完了! 最後に皮を剥ぐ
よく熟した白桃は、手で皮がむけます。薄いので力を入れずにそっと剥がしていきましょう。
完成! 桃を切るのに慣れていなくても、形を崩さずきれいに切れました。なお熟した桃は切り口の変色が早いので、食べる前に手早く切りましょう。
実際に切ってみると、サイズの調整がしやすく形も揃うので、器に盛った時の見映えが良い切り方だなと感じました。また力を入れずに切れるので、果肉をつぶす心配もありません。
サクサクと手早く切った岡山白桃、いただきます! 切っている間も濃厚な桃の香りがたまりませんでしたが、一口食べるととろけるような柔らかさ。この柔らかさも岡山白桃の特徴だそう。大ぶりに切れば、ジューシーでみずみずしい白桃を思い切り頬張れるちょっと贅沢な食べ方もできます。
岡山白桃の出荷時期は、9月頃まで。今だけしか味わえない旬の白桃、カットの方法を覚えて、自宅で思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか。