2000年ごろから広まった「写メ」。特に若い世代では現在、「写メ」という言葉を使わない人もいるようです。
この記事では、「写メ」という言葉の詳しい意味や、写メに代わる言い換え表現などをご紹介します。
「写メ」の意味とは
そもそもは「写メール」
「写メ」とは、2000年にJ-フォン(現ソフトバンク)が開始した、携帯電話向け電子メールサービス「写メール」の略です。「写メール」とは、カメラ付きの携帯電話で撮影した画像ファイルを電子メールに添付して、送信したり受信したりできる機能を意味します。
その後NTTドコモやauも、電子メールに写真画像を添付できるサービスを開始し、2000年ごろに発売されたカメラ付き携帯電話とともに広まりました。「写メール」という言葉はJ-フォンの登録商標ですが、類似サービス全般、また携帯電話で撮った写真をメールで送ることを総称する言葉として使われていました。
「写メを撮ろう」は誤り?
「写メ」は前述のように、携帯電話で撮った写真をメールで送ることなどを意味していましたが、転じて撮影した写真自体のことも「写メ」と呼ぶようになっていきました。そこで「写メを撮ろう」などの表現も広まりました。「写メを撮ろう」は本来の意味からすると「『写真が添付されたメールを送ること』を撮影しよう」となり、違和感のある表現のように思えますが、いつのまにか「メ」の意味が取れてしまったようですね。
現在の「写メ」の意味とは?
現在「写メール」というサービスは既に終了しており、ガラケーではなくスマートフォンが多数派になりました。しかし今でも、当時「写メール」を利用していた世代のうちの一部の人などは、スマートフォンで撮った写真を送ることや、撮影した写真自体を「写メ」と呼ぶことがあります。
「写メ」は死語? 使われなくなった理由とは
現在、特に10代や20代などの若い世代には、「写メ」という言葉は使わないという人が多いようです。
今ではスマートフォンやガラケーにカメラ機能がついているのは当たり前ですが、カメラ付きの携帯電話が初めて登場したのは、2000年に発売されたシャープ製『J-SH04』。
J-SH04が搭載していたカメラの解像度は11万画素。同じくシャープの2022年版AQUOSには約4,800万画素の型もあり、実に436倍です。現在と比べると画質は相当粗かったはずですが、当初は初のカメラ搭載型ということで非常に注目が集まり、それに伴い「写メ」という言葉が広く使われるようになったのです。しかし20年以上前に生まれた流行り言葉のため、徐々に廃れていったと考えられます。
またスマートフォンが普及したことで、携帯端末でメッセージをやり取りする手段が、メールからLINE、Twitter、InstagramなどのSNSアプリに変わってきています。iPhoneだとAirDrop機能を使って写真のやりとりをすることも多いでしょう。このように若い世代の人はそもそもメールを使う機会が少ないため、写真をメールで送るという感覚自体が薄れていったのかもしれません。
写メの言い換え言葉は?
それではここからは、「写メ」に代わる言葉についてご紹介します。
写真
「写メ」の代わりに「写真」を使うのは無難といえるでしょう。
「写真」とは、光・放射線・粒子線などのエネルギーを利用して、視覚的に識別できる画像として記録することや、その画像自体を指します。現像したものはもちろん、デジタルカメラやスマートフォン、タブレットなどで撮影したデジタル画像も「写真」と呼んでいますね。
画像
「画像」とは、コンピューターで描いた図形や、デジタルカメラによる写真などの総称のことです。
「写メ撮ろう」「写メ送って」ではなく、「写真(画像)を撮ろう」「写真(画像)を送って」と言い換えるといいでしょう。
そのほか、自撮り限定にはなりますが、英語のスラングからきた「セルフィー(selfie)」なども使えそうですね。
「写メ」の英語表現
ここでは、「写メ」と同じニュアンスで使用できる英語表現をご紹介します。
「写メ」のもともとの形である「写メール」は商標名であるため、当てはまる英単語はありません。そこで「添付」を表す「attached」を使って表現するといいでしょう。
- e-mail with pictures attached
(写真付きのメール)
「写メ」に代わる言葉を知っておこう
「写メ」とはもともと、カメラ付きの携帯電話で撮影した画像ファイルを、電子メールに添付して送信する機能のことです。20年以上前に生まれた流行り言葉であり、またスマートフォンの普及とともにメールの存在感が低下したため、今では死語になったのではないかともいわれています。
「写メ」の代わりとしては、「写真」「画像」などを使うことが多いようです。幅広い世代の方と円滑にコミュニケーションをとるために、「写メ」に代わる言葉を知っておくと便利でしょう。