ダイソンは8月24日、ペットの毛絡みが自動で解消される新ヘッドを搭載したコードレススティック掃除機「Dyson V12 Detect Slim Complete」と「Dyson V15 Detect Complete」、ダイソン製の掃除機に装着して使用するペット用グルーミングツールを発売しました。

直販サイトでの価格は、「Dyson V12 Detect Slim Complete」が102,300円、「Dyson V15 Detect Complete」が115,500円。グルーミングツールが8,800円です。

  • 発売した「Dyson V12 Detect Slim Complete」。毛絡みを大きく低減させるヘッドを搭載しており、ペットを飼っている家庭に適した製品です。

    発売した「Dyson V12 Detect Slim Complete」。毛絡みを大きく低減させるヘッドを搭載しており、ペットを飼っている家庭に適した製品です。

新開発のヘッドは自動で毛絡みを解消

今回発売されたモデルの最大の特徴は、毛絡みを大きく低減させる仕組みを搭載した新開発ヘッド「Motorbar クリーナーヘッド」です。吸引した髪や毛は、らせん状に配置されたブラシに絡まり、櫛から着想を得たというコーム型のブレードが回転のたび毛を引き抜くようにほどき、自動で毛絡みを解消して吸引します。

  • Motorbar クリーナーヘッド

  • ヘッド内部。櫛のような形をした、透明のブレードが毛をほどく仕組み

新ヘッドは犬、猫、人間など、太さや長さの異なるタイプの毛に対応するよう設計されました。今回の開発に伴い、ダイソンのエンジニアと微生物研究所がさまざまな動物(アルパカや馬、ロバまで! )の毛髪を研究し、速度カメラの映像と流体力学(CFD)のソフトウェアを組み合わせ、284種類の毛髪繊維シミュレーションを実施。高速気流の中で、プロトタイプのツールがさまざまな長さの髪にどう作用するかを再現したことで、各種の毛に対応し、ほどく性能を維持しながら、最適なブラシバーの設計ができたといいます。

  • 研究開発に携わった、ダイソン シニア メカニカル エンジニアのJames McCrea氏

【動画】床に落ちた毛を吸い込むデモンストレーション。たくさんの毛を吸い込みましたが、ほとんど毛絡みは残っていません
(音声が流れます。ご注意ください)

ヘッド以外は、現行機である「Dyson V12 Detect Slim」「Dyson V15 Detect」と同じ性能です。これまでと同様に、付属ツールとして「毛絡み防止スクリューツール」と「Laser Slim Fluffy クリーナーヘッド」も同梱します。

毛絡み防止スクリューツールは、寝具やソファ、車内の掃除に適したコンパクトサイズのブラシ内蔵ヘッド。円錐型のブラシバーが回転し、直径が長い方から短い方へ吸引した毛を移動させることで、長生でも毛が絡むことなく吸い上げられます。

Laser Slim Fluffy クリーナーヘッドは、ヘッド前方を緑色のレーザーで照射することで、見えづらかった細かなゴミまで可視化するというもの。肉眼では見えない微細なゴミまで掃除できるようになります。

このほか、ダイソンのコードレスクリーナーは、吸い取ったペットのフケやダニの死骸などが、掃除機の中に留まるよう、内部で5段階で微細な粒子を捕集するよう設計されています。高い密閉性により、吸ったホコリが空気中にもれるのを防ぎ、0.3ミクロンの微細な粒子を99.99%閉じ込めて、部屋の空気よりもきれいな空気を排出します。

  • 毛などの吸い込んだゴミはクリアビンに吸い込まれます

掃除機にセットしてペットの毛を吸い込めるグルーミングツール

同時発売したペット用のグルーミングツールは、ペットのブラッシング時に絡まる抜け毛を接続した掃除機ですばやく吸い込み、ペットの毛に付着するフケなども手軽に除去できるツール。ダイソン製コードレスクリーナーのヘッド部に直接取り付けるか、延長ホースを介して装着します。「V15 Detect」「V12 Detect Slim」「Digital Slim」「V11」「Cyclone V10」「V8」「V7」に対応しています。実際に持ってみましたが、延長ホースを使用した方がクリーナー本体を動かさなくていいぶん、ブラッシングしやすかったです。

  • ペットグルーミング ツール

ツールから35度の角度で配置された364本のブラシが、抜け毛を捕らえながらペットの毛並みに合わせてグルーミングできます。ブラシは通常時、ツール内に収納されており、背面側から押し出すとブラシが吸い込み口周辺から出てくる設計。ブラッシング時には掃除機を稼働させ、ブラシを出したままツールでペットを撫でるように使うと、抜け毛がブラシに絡まり、絡まった毛がある程度たまったら、電源オンのまま、2、3回ブラシを出し入れすると吸引されます。

  • ツール背面を指で押すとブラシの毛の部分が飛び出てきます

【動画】グルーミングして抜けた毛を吸い込むようす。たくさんの抜け毛もブラシの出し入れですぐに吸引されます
(音声が流れます。ご注意ください)

さらに、抜け毛だけではなくペットの毛に付着するフケやダニの死骸などをすばやく吸い込み除去する効果もあります。抜け毛やフケなどはそのままクリアビンの中に捕集され、家中に飛び散らないとのこと。

「Dyson V12 Detect Slim Complete」は、運転モードを3種(高・中・エコ)用意していますが、ブラッシング時には、掃除機の運転音を怖がるペットもいるため、最も運転音が小さな「エコモード」を推奨しています。エコモードの運転音でも怖がってしまう場合は、電源をオフにした状態でブラッシングし、吸引するときだけ電源を点けるといった使い方もできます。

実際に毛皮をプラッシングしてみたところ、エコモードでもごっそりと抜け毛が絡まり、周囲に落ちることなく素早く吸引されていきました。なお、中毛から長毛の犬に対してのブラッシングにより適しているとのことでした。

  • 左から、高モード・中モード・低モード時の操作パネル

  • コードレスクリーナーのヘッド部に直接つけたようす

  • 延長コードありのようす

  • 軽い力で5~6往復しただけでかなり多くの毛が取れました。ブラシを出し入れすることで、そのまま掃除機に吸い込まれます

坂上忍さん「愛犬家には本当にありがたい商品」

今回の新製品発表会では、ゲストによるペットと掃除についてのトークセッションも。ダイソン製品のヘビーユーザーであり、動物保護ハウス「さかがみ家」を経営する俳優の坂上忍さんは「(愛犬家である自分にとって)究極のものが来た。ぜひ皆さんに知っていただきたいと思ってはせ参じました。これまではブラッシングしたら、その毛をビニール袋にいちいち入れてっていうことをやってきたが、今回の製品は掃除機でブラッシングして、そのまま吸い取ってくれて、全部タンク内にたまる。愛犬家の方にとったら本当にありがたい商品だと思います」と語っていました。

  • 自宅と保護ハウスで計40頭ほどの犬や猫を飼っている坂上忍さんと、ブラッシングを受けたななちゃん

  • デモンストレーションのようす。気持ちよさそうにブラッシングを受けています