トヨタ自動車が人気車「シエンタ」に7年ぶりのフルモデルチェンジを実施して発売した。大きなミニバンまでは不要だが、コンパクトカーだと少し物足りないというユーザーにピッタリなキャラクターはそのままに、TNGAと最新の安全装備の導入により商品性をさらに引き上げた正統進化だ。
モデルチェンジは正統進化
「シエンタ」は5ナンバーサイズの扱いやすいボディに3列シート7人乗車の利便性を備えた小さなミニバンだ。初代は2003年9月に登場。今回の新型は3世代目となる。
トヨタの説明員によると、今回のフルモデルチェンジでシエンタの全長、全幅は変わっていないが、室内空間は先代よりも広くなっているとのこと。特に2列目の居住性(足元スペース、ヘッドクリアランス)が向上しているそうだ。前後カップルディスタンス(前席と2列目のヒップポイント間距離)は従来型比+80mmの最大1,000mmで、クラストップクラスの広さを達成したという。2列目シートの足元には買い物かごがそのまま積める。
パワートレインは2種類。1.5Lダイナミックフォースエンジンを使ったガソリンエンジン車とハイブリッド車(HV)だ。HVでは2WD(FF)と4WD(E-Four)が選べる。燃費はHVでWLTCモード28.8km/L。価格はガソリンエンジン車が195万円~256万円、HVが238万円~310.8万円となる。
シエンタは街でよく見かけるが、どのあたりが魅力なのか。トヨタの説明員によれば、「ちょうどいいミニバンというのがポイントです。トヨタにはノアやヴォクシーなど少し大きいミニバンもありますが、運転のしやすさなどシエンタならではの魅力があり、幅広いお客様からご愛顧いただいています。シエンタにはシエンタからの乗り換えも多いんですが、軽自動車から、あるいはアクアなどのコンパクトカーからという方も多くいらっしゃいます。お子様が生まれるなど、ライフステージが変化する際に選んでいただけるクルマだと思います。3列シートがあることも魅力のひとつで、例えば子供の友達を急に乗せなければならなくなったときなどに助かるといった声が届いています」とのことだった。