8月17日、鹿児島大学・大学院理工学研究科の上野大輔准教授らの研究チームは、大隅半島の河川で生息するモクズガニや、ミカゲサワガニに共生する扁形動物の截頭類(せっとうるい)の1種を発見したと発表した。新種の可能性が高いとのこと。この生物の見た目が、ネット上で「タコさんウインナー」そっくりだと話題になっている。

  • カニと共生する「タコさんウインナー」そっくりの生物が発見される

    想像していたよりも「タコさんウインナー」っぽくて、可愛い!

研究チームの1人である、いおワールドかごしま水族館の宮崎亘さんが、2000年に、かごしま水族館で展示するためにミカゲサワガニを採取した際に、その体表に付着し、歩き回る本種を発見。その後、上野准教授らと共同で、分布状況の調査や、分類学的研究を行ったところ、本種はモズクガニの体表に共生することがわかったそう。また、DNA解析などによって、本種はヤドリイツツノムシ科ヤドリイツツノムシ属の種で、東南アジアに分類する種に近い別種で、新種の可能性が高いとわかったそうだ。

発見された生物は、5本の足に、大きな頭がついたような見た目で、まるで「タコさんウインナー」のようでもある。体長は1~5ミリ程度だ。

発見された本種の学名は、「Temnosewellia aff. vietnamensis」とされ、標準和名は「ヤマタロウヤドリツノムシ」。和名の由来は、本種が共生しているモズクガニが、鹿児島県の秋の味覚として「山太郎ガニ」の愛称で親しまれていることからだそう。詳しい生態に関しては、今後調査する予定だそうだ。

ネット上では「可愛い❤️タコさんウインナーにそっくり」「タコさんウインナーみたいな新種ちゃんめちゃかわいいな‼︎」などの声が寄せられた。