オプテージは8月23日、MVNOサービス「mineo」において、eSIMおよび「SIM切り替え機能 β版」の提供予定を発表した。また、申込時の本人確認にeKYCを導入する。

まずはau回線でeSIM対応、ドコモ回線は2023年2月から

mineoはドコモ/au/ソフトバンク回線を選べるマルチキャリアMVNO。8月24日から、まずはau回線(Aプラン)でeSIMに対応する。ドコモ回線(Dプラン)でもeSIMに対応する方針で、提供時期は2023年2月を予定している。

料金プランは「マイピタ」「マイそく」「デュアルタイプ(音声通話+データ通信)」「シングルタイプ(データ通信のみ)」いずれの契約でも対象となる。

新規契約時にeSIMを選択した場合の初期費用は、契約事務手数料3,300円+SIMプロファイル発行料440円となり、通常のSIMカードを発行する場合と同額。eSIMでの動作確認済端末は公式サイトに順次掲載される。

  • mineoユーザーのSIM運用状況

    mineoユーザーのSIM運用状況

対応の背景としては、電話番号の使い分けや各社プランの組み合わせによる通信料金の節約、通信障害に備えた予備回線の確保などを理由に、1台の端末で複数のSIMを利用したいユーザーが増えつつあるという。

もちろん、SIMフリー機を中心に物理的なSIMカードを複数枚入れられるデュアルSIMの機種も少なからず存在するが、シェアの高いiPhoneやキャリア版Androidスマートフォンの対応状況を考えると、「1台2回線」の使い方を提案するには事実上eSIMへの対応が欠かせない。

mineoアプリにSIM切り替え機能を追加

このように1台で複数のSIMを使いたいユーザーのためにeSIMを提供するといった事情を汲み、あわせてmineoアプリの新機能として「SIM切り替え機能 β版」も発表された。10月中旬から提供予定で、Android版のみの機能となる。

通常、SIMの切り替えを行うには設定画面の階層を深くまでたどっていく必要があり、速やかに切り替えられるとは言いがたい。そこで、mineoアプリ内およびホーム画面のウィジェットで手軽にメインSIMとサブSIMを切り替えられる機能を開発中だという。

  • mineoアプリに追加予定の「SIM切り替え機能」

    mineoアプリに追加予定の「SIM切り替え機能」

申込時の本人確認に「LIQUID eKYC」を導入

スマートフォン・携帯電話の新規契約を行う際には、携帯電話不正利用防止法などに基づく本人確認の実施が義務付けられている。mineoでは従来、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を撮影・アップロードする方法で本人確認を行っていたが、新たにLiquid社の「LIQUID eKYC」を導入する。

eKYC(electronic Know Your Customer:電子本人確認)の一種で、本人確認書類をさまざまな角度から撮影させたり、同様に契約者自身の顔を各方向から映す手順を入れたりと、画像などを悪用した不正契約を防ぐ仕組みになっている。また、申込後の処理の迅速化にもつながり、eSIMとの組み合わせなら最短即日から利用できるという。

  • LIQUID eKYC

    LIQUID eKYC