ソニーは、55V型までの薄型テレビに適し、別売リアスピーカーを組み合わせて独自の“360立体音響”も楽しめる一体型3.1chサウンドバー「HT-A3000」を9月10日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格は88,000円前後を見込む。

  • HT-A3000

  • HT-A3000

横幅950mmの一体型ボディに、3基のフロントスピーカーと2基のサブウーファーを搭載。いずれもスピーカー本体のサイズに合わせて振動板の面積を最大化した独自の「X-Balanced Speaker Unit」を採用している。

Dolby AtmosとDTS:Xに対応。また、独自のバーチャルサラウンド技術として、水平方向に音を広げる「S-Force Pro Front Surround」と、アルゴリズムを進化させた「Vertical Surround Engine」を採用し、同時に駆動させることでサラウンド音場を生成する。

実際に、ミュージカル映画を視聴したところ、内蔵ウーファーながら男性の声が厚みのある低音で再生され、女性の声もハッキリ聞こえた。

  • HT-A3000の内部構造

  • 「S-Force Pro Front Surround」と「Vertical Surround Engine」の同時駆動でサラウンド音場を生成

さらに、別売のワイヤレスリアスピーカー「SA-RS5」(実売74,800円前後)や「SA-RS3S」(同51,200円前後)と組み合わせることで、室内にファントムスピーカーを理想的な位置に複数生成し、サラウンド空間を作り出す「360 Spatial Sound Mapping」(360SSM、サンロクマル スペーシャルサウンドマッピング)を楽しめる。

リアスピーカー「SA-RS5」と、サブウーファーの「SA-SW5」を加えたサラウンドシステムでミュージカル映画を試聴すると、HT-A3000単体ではテレビの前のみに広がっていた音場が、部屋全体を包み込むように一気に拡大。音の前後左右の移動感が分かりやすく、まるで映像の中にいるような臨場感を楽しめた。また、登場人物のセリフや歌う内容も聞き取りやすいと感じた。

  • A3000にリアスピーカー×2台、サブウーファーを組み合わせた設置イメージ

2021年モデル以降のBRAVIAの一部シリーズ(A90J/A80J/X95J/A95K/A80K/A90K/X95K/50V型以外のX90K)とHT-A3000を付属のアナログオーディオケーブルで接続し、テレビのスピーカーをセンタースピーカーとして使うことで画面中央に音を定位させる「アコースティックセンターシンク」機能を装備。

また、BRAVIA側の「クイック設定」のユーザーインタフェースに「シアターメニュー」が加わり、BRAVIAのリモコンでバースピーカー・サブウーファー・リアスピーカーの音量を調節したり、上述のサウンドモードに切り替えたりできるようになる。

デジタルアンプS-Masterを内蔵し、総合出力は250W。また、圧縮音源をハイレゾ相当に変換して再生する高音質化機能「DSEE Extreme」が利用できる。

  • 有機ELの65V型 BRAVIA(XRJ-65A80J)の手前に設置したところ

  • 手前から、「HT-A3000」「HT-A5000」「HT-A7000」

背面にはHDMI入力を1基備える。eARC(Enhanced ARC)も利用可能で、Dolby Atmos、DTS:Xなどのサラウンド音声をHDMIケーブル1本で、eARC対応テレビからサウンドバーへ伝送できる。HDMI出力は非搭載。本体前面のディスプレイには、入力ソースや音量などの情報を文字表示する。

  • 本体背面の端子部

HDMI以外の端子は、光デジタル音声入力とUSB端子を1系統装備。USBメモリーからの音楽再生に対応している。無線LAN機能も備え、Spotify ConnectやChromecast built-in、AirPlayをサポート。音声アシスタントのGoogleアシスタントやAmazon Alexaにも対応する。また、スマートフォンなどの音声をBluetoothで受信してワイヤレス再生可能。対応コーデックはLDAC、AAC、SBC。

消費電力は50W(待機時0.5W以下)。本体サイズは950×128×64mm(幅×奥行き×高さ、突起部除く)、重さは4.6kg。壁掛け設置用の穴とガイドを背面に備える。テレビセンタースピーカーモードケーブルやHDMIケーブルなどが付属する。

  • HT-A3000のリモコン