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【この記事のエキスパート】
司書教諭資格：タクミ
司書教諭と学芸員の資格を保有しているライター。どのようなジャンルの本も幅広く読む。趣味は美術館巡りと図書館通い。コーヒーを飲みながら、一人でゆっくり読書するのが好き。いつか海外の美術館に行ってみたい。
ドラマや映画化もされる人気作品を生み出している東野圭吾。出版する本が、次々とベストセラーとしてランキング上位にあがっています。この記事では、診断チャートをもとに、東野圭吾の作品の選び方、代表作のベストセラー、メディアミックス作品などをご紹介します。
続々と映画化！ 東野圭吾とは？
東野圭吾は、1958年大阪に生まれました。「アルキメデスは手を汚さない」（小峰 元/著）を高校時代に偶然手にしたのをきっかけに推理小説にハマり、自身も執筆をはじめます。
大学卒業後は、会社員となりますが、1985年に『放課後』で江戸川乱歩賞を受賞し、専業小説家へと転身します。その後次々とヒット作を世に送り出し、現在は日本推理作家協会の理事長や直木賞の選考委員も務めています。
「ガリレオシリーズ」や「白夜行」など、多数の作品が映画やドラマとして映像化しており、普段小説を読まない人にも知られているヒットメーカーです。
斬新でエンターテインメント性の高いストーリー
東野圭吾の作品の魅力は？
東野圭吾の作品の魅力は、なんといってもその斬新でエンターテインメント性の高いストーリーにあります。予想を裏切るような展開には、読書初心者にはもちろん、ミステリー慣れした人でも驚かされてしまうほど！ 伏線が多く張り巡らされているため、初めからもう一度読み返したくなる作品が揃っています。
また、ストーリーの幅広さも大きな魅力。工学部出身という経歴を活かした科学ミステリーをはじめ、社会派ミステリーやヒューマンドラマ、ユーモア小説など、描けない世界はないと思われる程、バラエティに富んだ作品を生み出しています。
タイプ別診断で発見！あなたにぴったりの東野圭吾作品は？
ひと口に東野圭吾の作品と言っても、初心者向け、短編、映像化された作品などは実にさまざま。自分の読みたい東野圭吾の作品をしっかり探すことが大事です
診断チャートで簡単チェック！
自分に合った東野圭吾の作品がどんなものか分かったら、下記から詳しい説明をチェックして作品選びの参考にしてみましょう。
A：初めて東野ワールドを堪能するなら？ ベストセラーの代表作を
東野圭吾は100万部を超えるヒット作を多数生み出すヒットメーカーであり、その人気と比例するように文学賞の受賞作も多い作家。東野作品を未体験の人は、まずは手始めにベストセラーや文学賞を受賞した作品を味わってみては？
特に、「容疑者Xの献身」は直木賞を受賞し、ドラマにもなったガリレオシリーズの初長編作、映画化された作品ということもあり、入門編として最適です。
B：ササッと読みたいなら？ 短編集を
ミステリーは好きだけれど、読むのを身構えてしまうような長編作ではなく、もっと気軽に短時間で楽しみたい人は、短いストーリーを収録した短編集がおすすめ！
短編でも長編同様、東野作品らしい斬新なストーリー展開のものがたくさん出ています。長編のように重いテーマを扱うストーリーも少なく、ユーモアやウイットに富んだ作品が多いため、隙間時間を使っていつどこでも楽しむことができますよ。人気のガリレオシリーズも短編作が多数出ているのでおすすめです。
C：ドラマ・映画化された作品なら？ スケールの大きいミステリーが多数
東野圭吾の作品はエンターテインメント性が高く、誰もが最後まで引き込まれてしまうストーリー。そのため、ドラマや映画などの映像と相性が良く、メディアミックス作品が多いことでも知られています。
ガリレオや加賀恭一郎などの定番人気シリーズを筆頭に、映像化された作品にはスケールの大きいミステリーが揃っています。映像作品を観てから小説を読めば、ふだん読書慣れしていない人でも、複雑な人間関係や舞台背景などが理解しやすいでしょう。
D：ミステリー・推理小説なら？ 東野作品の真骨頂！
謎が謎を呼ぶ展開や事件の真相に迫る過程が好きなら、東野作品の真骨頂とも言えるミステリー・推理小説は必読です。
人間模様を描いたヒューマンミステリーから、謎解きが楽しい本格推理小説まで幅広いミステリーを得意としているので、自分好みの作品が必ず見つかるはず。中には、物語の最後まで犯人がわからない読者参加型の作品もあるので、作者と知恵比べするつもりで挑んでみては？
E：サスペンス・スリラーなら？ リアリティあふれる描写を楽しむ
緊張感あふれるスリルを味わいたいなら、東野圭吾のサスペンス・スリラー作品を手に取ってみては？
長澤まさみによる一人二役での実写化も話題になった「分身」は、出生の秘密をめぐるヒューマンサスペンス。また、理系出身の作者ならではの科学的知識を活かした作品も多く、そのリアリティあふれる描写で終始ハラハラさせられること間違いなし！
F：SF・ファンタジーなら？ 濃厚な人間ドラマを描いた作品多数
ミステリーが多い東野作品ですが、なかにはSFやファンタジー要素が強いものも存在しています。パラレルワールドやタイムパラドックスといったSFの定番現象を用いており、現実世界では起こり得ない話が展開されますが、どの作品も濃厚な人間ドラマを描いているのが共通点です。
G：ヒューマンドラマなら？ さまざまな形の愛憎劇が心に残る
東野作品は、息もつかせぬ展開のミステリーの中で描かれる人間同士のドラマが持ち味。ヒューマンドラマが好きな人は、その中でも特に、ドラマ性の高い作品をセレクトしてみては？ 恋愛や家族愛など、さまざまな形の愛憎劇が描かれ、心に残る珠玉の作品ばかりです。
H：青春小説なら？ 初期作がピッタリ！
学園生活などを舞台に、若者たちの青春ドラマを描いた作品を読みたいなら、東野圭吾の初期作はピッタリです。
デビュー作の「放課後」はもちろん、デビュー前の作品にも青春の光と影を描いた傑作ミステリーが存在しています。作者が20代の時に描いたストーリーだけに、特に若い読者は感情移入しやすいはず。
I：クスッと笑える小説なら？ ブラックユーモアや自虐ネタの作品を
ミステリーを中心に、幅広いテーマの小説を得意とする東野圭吾ですが、実はユーモアメインの小説も人気作品のひとつ。笑小説シリーズはユーモアに特化した短編シリーズで、ブラックユーモアや自虐ネタでクスリとさせてくれます。
J：東野圭吾という人物を知りたいなら？ エッセイを
東野圭吾本人に興味が湧いたなら、貴重なエッセイ本やガイド本を手に取ってみては？
本人はエッセイは得意ではないと言っていますが、そうは思えないサービス精神とユーモアのセンスで書かれた学生時代や、苦節時代の話は一読の価値あり！ 傑作を生み出すバイタリティとともに、意外と俗っぽい部分などもさらけ出し、親しみを感じることができますよ。
本のサイズもチェック！
【エキスパートのコメント】
単行本と文庫版に電子書籍を加えた3タイプが基本！
紙の本のサイズには主に単行本と文庫版がありますが、それぞれメリット・デメリットを知って選ぶようにしましょう。
単行本：128×182mmまたは188mmのB6判サイズでハードカバーが多く、長期保存に向いています。ですが、その分重いため、持ち運びには向いていません。
文庫本：105×148mmのA6判サイズとミニサイズ。バッグに入れていても邪魔にならず、外出先で読むのに最適です。
なお、Amazonなどでkindleなどの電子書籍を手軽に購入できるため、スマホやタブレットで読むこともできます。ページをめくる本特有の感覚はないものの、置き場所を気にせずストックできるのは本の虫には嬉しい限りです。
