MUSINは、iBasso Audioのポータブルオーディオプレーヤー「DX170」を8月26日に発売する。価格はオープンプライス。「MUSINダイレクトショップ」では59,620円で予約を受け付けている。カラーはブラック、ブルー、グレイの3色。
2021年に製造・販売を終了した「DX160」(DX160 Ver.2020)と型番が近い、iBasso Audioのミドルレンジのポータブルプレーヤー。ヘッドホン出力として4.4mmバランス端子と3.5mmステレオミニを備え、シャープ製の5型フルHD液晶ディスプレイを装備している点はDX160と同じだが、SoCにRockChip製「RK3566」を採用し、同社のミドルレンジ製品としては初となるAndroid 11 OSを搭載している。
iBassoの上位プレーヤーと同様に、独自の「FPGA-Masterテクノロジー」を投入し、シーラス・ロジックのDACチップ「CS43131」をデュアル構成で搭載。最大384kHz/32bitのPCM再生や、最高11.2MHzまでのDSD再生(同軸デジタル出力時はDoP方式で5.6MHzまで)に対応。MQA 8xデコードもサポートする。
FPGA-Masterは、オーディオシステム全体を統制する役割をもち、SoCから受け取ったデータ処理を行うことで、収録された音声の忠実な再生と、再生そのものの安定化に寄与する。また、2基のNDK(日本電波工業)製フェムト・クロック水晶発振器を使ってマスタークロックを生成・管理することで、ジッターを抑えてデジタルオーディオを“クリーンな状態”に保つとする。
DACチップは、高いオーディオ品質を謳う“MasterHIFI”ラインのものを2基搭載し、130dBのダイナミックレンジと、-115dBのTHD+Nを実現。同チップの性能を引き出すために、オペアンプ+バッファ構成のアンプ回路を採用しており、アンバランス/バランス接続に関わらず“透明感の高さ”を感じさせ、録音時の臨場感や熱量をリアルに再現するという。「音楽を心地よく楽しめるような音色」を目指したチューニングも施した。
最大出力電圧は、4.4mmバランスが6.4Vrms、3.5mmステレオミニが3.2Vrms。周波数特性は10Hz〜40kHz±0.15dB。SN比は4.4mmバランスが130dB、ステレオミニが125dB。
Android 11を搭載し、自由にアプリをインストールできる。従来機同様に、Android OS標準のSRC(Sample rate converter)をシステムレベルでバイパスする仕組みを備え、オリジナルレートで音楽再生を可能にした。容量32GBのストレージを内蔵するほか、最大2TBまでのmicroSDカードが使えるスロットを備え、容量拡張にも対応する。メモリは2GB。
インタフェースはUSB Type-Cで、USB DACモードも利用可能。PCM 384/32bit、DSD 5.6MHz(DoP方式)の再生に対応している。ワイヤレス機能では、IEEE 802.11b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)準拠の無線LANのほか、Bluetooth機能を備え、送信時のコーデックはLDACとaptXに対応。AAC、SBCもサポートする。
5型/1,920×1,080ドットのシャープ製全面ディスプレイを搭載。ベゼルレスデザインのボディにはCNC加工のアルミニウムシャーシを使い、各カラーにあわせたアルマイト処理を施した。背面には湾曲したすりガラスのバックパネルを装備。内部にはケイ素鋼を素材に使った特製シールドカバーを配し、Bluetooth送信などに悪影響を及ぼす電波と磁場の干渉を防ぐ。
本体サイズは124.5×70×15mm(縦×横×厚さ)、重さは約165g。容量3,200mAhのリチウムイオンバッテリーを内蔵し、QC3.0やPD2.0、MTK PE+といった3種類の急速充電規格により、最速約1.5時間で充電完了する。USB Type-CケーブルやTPUケース、スクリーンプロテクターなどが付属する。