Pixelmator Teamは8月18日(米国時間)、iOS/iPadOS用の画像編集アプリ「Pixelmator Photo」の価格を改定し、買い切りモデルからサブスクリプション・モデルに変更した。
新価格は、月額4.99ドル(日本では月額580円)または年額23.99ドル(年額3,200円)。1回の支払いで使い続けられるライフタイム価格も用意されており、54.99ドル(7,000円)となっている。これまでPixelmator Photo 2.xは買い切りで7.99ドル(980円)だったため、実質的な大幅値上げになる。価格改定前に購入済みのユーザーは、サブスクリプションを契約することなく使用し続けられる。
また、Pixelmator Photoのサブスクリプション化とともに、Mac版の「Pixelmator Photo for Mac」を提供する計画を発表した。リリース予定時期は年末から来年初め。1つのサブスクリプションでiOS/iPadOS用とMac版の両方を使用できるようにする。ただし、18日からの新価格はiOS/iPadOS用だけを配信している期間の価格で、Mac版リリース後にサブスクリプション価格を引き上げる予定だ。
Pixelmator Photoは、豊富な画像編集ツール、AppleデバイスのAI性能を活かしたスマートな画像加工機能を備えた高機能な画像編集アプリだ。それをPixelmator Teamは1,000円以下の価格で提供していたが、その背景にはモバイルアプリストアにおいて、気軽に使える低価格アプリとの競争で価格の高い高機能アプリが苦戦するという事情があった。App Storeには無料トライアルの仕組みがないため、29.99ドルというような価格に設定すると購入者が遠ざかってしまう。これまで買い切りモデルのメリットを優先してPixelmator Photoを1,000円以下で提供していていたが、高機能なアプリを持続的に開発していくのに十分な売上に達せず、打開策としてサブスクリプション・モデルを採用した。試用したい人は、「年額払い」で契約すると7日間は無料で全機能を試せる(月額払いに無料トライアルは用意されていない)。
基本的な画像編集・加工機能と共有機能をまとめたiOS/iPadOS用の写真アプリ「Pixelmator」はこれまでと同じ4.99ドル(600円)の買い切りで提供する。また、Pixelmator TeamはMac向けに「Pixelmator Pro」(39.99ドル、4900円)という画像編集アプリを提供しているが、Mac版のPixelmator Photoをリリースした後の開発について現時点で明らかにしていない。