ランボルギーニの新型「ウルス」(8月中旬に初公開の予定)が市販車SUV部門の新記録を達成した。

  • 新型「Urus」が、市販車SUVのヒルクライムレース新記録を樹立

記録の場となったのは、先日第100回記念大会が開催された有名なヒルクライムレース「バイクスピーク・インターナショ ナル・ヒルクライム」のトラック。

公開前のカモフラージュ用ラッピングに包まれた新型ウルスのハンドルを託されたのはシモーネ・ファッジョーリ(Simone Faggioli)。ヒルクライムチャンピオンでピレリのテストドライバーであり、「雲へ向 かうレース」として知られるバイクスピークの2018年RWD記録保持者だ。

  • 平均勾配7%の道を1,439m登り、標高4,302mのフィニッシュラインを10分32秒064のタイムで通過

タイムアタックはレースと同じルートで、今回は通行を封鎖して行われた。ファッジョーリは標高2,862mのスタート地点から20kmにわたって曲がりくねる156のカーブに挑み、平均勾配7%の道を1,439m登り、標高4,302mのフィニッシュラインを10分32秒064のタイムで通過した。

新型ウルスは公式デビュー前であるためオフィシャルレースには参加できなかったものの、バイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムのオフィシャルタイムキーパーがタイムを記録し、ベントレー「ベンティガ」の記録10分49秒902(2018年)を破っている。

  • オフィシャルタイムキーパーがタイムを記録し、これまでの10分49秒902の記録を更新

アウトモビリ・ランボルギーニ チーフ・テクニカル・オフィサーのルーヴェン・モール(Rouven Mohr)は次のようにコメントした。

「パイクスピークでテストをするという決定は、『予想外を予想せよ』というランボルギーニの精神を反映し、近く公開予定の新型ウルスの卓越した性能を示しました。バイクスピークは世界で 最も有名なヒルクライムイベントで、車の能力が非常に試されます。起伏のあるトラックのレイアウトではシャーシのバランスが問われ、標高差も大きく、パワートレインに負荷がかかります。スタートとフィニッシュの間で気象条件が急激に変わることもあります」

  • Pirelli P Zero Trofeo Rの進化型、より汎用性を高めたタイヤを使用

スタンダードのツインターボV8エンジンを搭載した「Urus」は、バイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムの安全規則に準拠するため、車内にロールケージを装備し、スタンダードの座席を6点式ハーネス付きのレース用シートに置き換え、消火器も備えた。

タイヤ(サイズ 285/40R22および325/35R22)は「Urus」のPirelli P Zero Trofeo Rの進化型で、ピレリのセミスリックタイヤを初めてSUVの特性に合わせ、ランボルギーニの協力の下で開発された。高温下のドライの舗装路でも、低温下のウェットな路面でも高いパフォーマンスが発揮できる、汎用性を高めたタイヤとなっている。

※同モデルは販売開始前であるため、EU のラベリング指令(1999/94/EC)の対象外となる。燃費および排出量のデータは型式承認申請中。