カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチは8月18日、折りたたみ型スマートフォンに関する2022年の全世界での市場予測を発表した。
折り曲げ可能な有機ELディスプレイ(フレキシブルディスプレイ)を採用したフォルダブルスマートフォンは、サムスンのGalaxy FoldやファーウェイのMate X、米RoyoleのFlexPaiなどを皮切りに2019年頃から市販製品が現れ始めた。現在では、主に通常のハイエンドスマートフォンを超える付加価値を与えた高級機種のジャンルとして定着している。
カウンターポイントの調査によれば、2021年の総出荷台数が900万台のところ、2022年は1,600万台と73%もの成長が見込まれる。フォルダブルスマートフォン市場は世界的には昨今の経済状況にも関わらず力強い成長を見せており、その理由について、同社は「高級機市場は景気の波に強く、需要が安定している」と分析した。
筆者の見解を補足しておくと、本調査では20万円オーバーの超高級機にあたる場合が多い横折り型(Galaxy Z Fold3など)と通常型のハイエンドスマートフォンとそう変わらない価格帯に落ち着きつつある縦折り型(Galaxy Z Flip3など)は区別されておらず、後者に関しては普及フェーズに入りつつある影響も大きいと考えられる。
メーカー別では、サムスンがフォルダブルスマートフォン市場の2022年上半期グローバルシェア(出荷台数ベース)で62%を獲得。次点でファーウェイが16%、OPPOは3%、その他のメーカーが計18%と大差が付いた。
OPPO、Xiaomi、Vivoなど後発でフォルダブルスマートフォン市場に参入するメーカーも出てきたが、そのほとんどが本拠地である中国国内に限って展開されており、多くの市場ではサムスンのGalaxy Z Fold/Flipシリーズに競合する製品が存在しないことが理由と分析されている。