ビースタイル ホールディングスが運営する「しゅふJOB総研」は8月3日 、「男女の賃金格差」に関する調査結果を発表した。同調査は7月12日~19日、女性569名を対象に、インターネットで実施した。
同じ仕事をしているのに、女性と男性との間で賃金差があり、不公平だと感じたことがあるか尋ねたところ、62.0%が「ある」と答えた。「ある」と回答した人に、どのような不公平感を感じるか聞くと、81.3%が「男性の方が賃金が高く、女性は低い」と答えた。「女性の方が高い」は0%となっている。
不公平だと感じた人からは「賃金差だけでなく、研修やチャンスも差がある」「女性というだけで賃金を低くされ、家事育児の責任も負わされる。不公平過ぎて絶望しかない」「女性というくくりで、役職につけないのは問題です」といった声が挙がっている。
不公平を感じないと答えた人からは「男女の体格の差によりどうしても同じ仕事ができない職種もあると思います」「私は女性が家庭を守る方がうまくいくと思っている古い考えの持ち主なので、男性が責任ある仕事を任されて賃金が多いのは当然と考える」「仕事内容での差なら仕方ないけれど、同じ仕事なら差別だと思います」などのコメントが集まった。
感じている賃金差の不公平感を男女で比較すると、「男性の方が賃金が高く、女性は低い」と回答している割合は、女性の方が多かった(女性81.3%、男性50.0%)。
同じ仕事をしているのに、賃金差がつくとしたら、どういう理由なら納得できるか尋ねたところ、61.2%が「仕事への責任の重さで差がつく時」と回答した。2位が「深夜など働く時間帯の違いで差がつく時」(52.7%)、3位が「成果や生産性の高さで差がつく時」(52.2%)となっている。
2020年4月から、同一労働同一賃金に関する改正法が施行されたが、どのような変化があったと思うか聞くと、49.2%が「何も変わっていない」と答えた。
政府は女性と男性の賃金差を公表することを、企業に義務付ける方針を示している。それについて知っているか尋ねたところ、38.7%が「全く知らなかった」と答えた。公表されることで、どんな変化があると思うか聞くと、「何も変わらない」(45.5%)が最も多かった。