小田急電鉄は4日、持続的にバリアフリー設備の整備と更新を推進していくための計画に関する「鉄道駅バリアフリー料金制度」の活用について、8月4日に国土交通省に届出を行ったと発表した。2023年3月頃から、小田急線全線(小田原線・江ノ島線・多摩線)において、旅客運賃に鉄道駅バリアフリー料金(ICカード・きっぷともに10円)を加算する。

小田急線の駅に設置されたホームドア

同社は駅構内におけるバリアフリー化に向け、段差を解消するエレベーター等の昇降機やスロープの設置による円滑な移動の実現をはじめ、バリアフリートイレの全駅への設置など、各種バリアフリー設備の整備を実施してきた。ホーム上の事故を未然に防止するホームドアは、新宿駅など1日あたり10万人以上が利用する駅において優先的に整備し、現在までに8駅で導入。2022年度、本厚木駅にて特急車両にも対応したホームドアの導入を予定している。

今後は「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用し、2032年度を目標に、新宿~本厚木間の全駅でホームドア設置を完了するなど、従来ペースから設置を加速していく。あわせてホームと車両床面の段差・隙間の縮小対策も進めるとのこと。老朽化した昇降機や、誘導案内のための運行情報提供設備等の更新も推進する。

  • 段差・隙間縮小に資する設備

  • エレベーター

  • 運行情報提供設備

料金制度の活用は2023年3月頃からの予定。小田急線全線(小田原線・江ノ島線・多摩線)において、旅客運賃に鉄道駅バリアフリー料金(ICカード・きっぷともに10円)を加算する。なお、小児IC運賃と通学定期旅客運賃は対象外として加算されない。詳細は後日、小田急電鉄のサイトで案内される。