横浜にトヨタ系の商用車のみを扱う専門店「ワークピット横浜」がオープンした。運営するのは神奈川でトヨタ販売店3店舗を展開するウエインズグループ。なぜ商用車専門のお店を設立したのか。ほかの販売店とはどう違うのか。店舗を実際に訪れて話を聞いてきた。
商用車ニーズにとことん対応!
商用車専門店「ワークピット横浜」を手がけるのは、神奈川県内で横浜トヨペット、トヨタカローラ神奈川、ネッツトヨタ神奈川の3社を運営するウエインズグループだ。
横浜トヨペットの印出副社長によれば、2019年から2021年の3年間で、神奈川県における「ハイエース」の保有率は120%、大型車を除く商用車の保有率も110%と大幅に増加。それとともに、商用バンのカスタム需要が広がるなど、商用車関連のニーズは年々高まっているという。商用車専門店という新しい業態の誕生には、こうした背景がある。
ハイエースを中心とする商用バン・ワゴンの販売だけでなく、ニーズに応じて架装、カスタマイズ、アフターサービスにも対応するワークピット横浜。特徴的なのが、棚やルーフキャリアなど人気の架装を施したデモカーと豊富なカスタムパーツの常設展示だ。
多くの車種を取り扱う従来の業態では、スペースが限られるため、商用車に特化した商品やデモカーの展示が難しかったという。ワークピット横浜は専門店なので、当然ながら商用車専用のスペースがたっぷりとれる。
店内では架装やカスタムパーツを実際に見たり、使用感を確認しながら商品を選べる。ユーザーにとっては大きなメリットだ。トヨタの販売店でありながら、トヨタ純正パーツのほかに人気メーカー14社のカスタムパーツを取り扱っているところも嬉しい。
展示エリアには、人気ハイエースカスタムパーツメーカー「415コブラ」のドレスアップパーツで架装されたデモカーも。同社が関東のトヨタ販売店で常設販売を行うのは今回が初めてだ。
ワークピット横浜のメインターゲットとなる職人さんからも人気のハイエースだが、ワークユースの車両はキャンピングカーなどのプライベートユースとは使われ方が違う。仕事用のクルマに、外装のドレスアップパーツ需要がどれくらいあるのかは気になるところだ。
「415コブラ」を手がけるラブラークの営業部課長 永吉さんに話を聞くと、「職人さんにもハイエースは大変人気です。現場でズラリとハイエースが並ぶことも珍しくなく、そこがハイエースのミニ展示会のようになっているところがあります。そのため、ワークユースでもドレスアップされている方は多いんです」とのことだった。
ワークピット横浜には2人のカーライフプランナーを配置するという。カーライフプランナーとはクルマに対する豊富な知識と経験を持ったスタッフのことで、同グループ初の試みとなる。具体的には架装やカスタマイズ、支払い方法など、クルマに関するさまざまな悩みにプロ目線の提案をしてくれるそうで、ユーザーにとっては心強い味方となるに違いない。
ウエインズグループでは今後、商用車目的でグループ店舗に来店したユーザーをワークピット横浜に案内するなどの取り組みも行っていくとのこと。
最後に横浜トヨペット営業推進部部長・伊藤さんに今後の展望を聞くと、「まずは私たちのメインユーザーである職人さん向けの架装をとことんやっていきます。それもあって、一般のお客様向けには、今後しばらくはパッケージ商品の販売がメインとなりますが、将来的にはそちらもオーダーメイド対応して、ご要望にお応えしていきたいです」と話していた。