9日の金曜日は「筋肉を考える日」。都内カフェにマッチョ軍団が集結し、報道関係者とともに鶏胸肉とブロッコリーを試食するイベントが行われた。風変わりでありながら、示唆に富んだその内容を紹介したい。
マッチョも大好き鶏胸肉って?
イベントは、その名も「マッチョと考える! ブロッコリー&鶏胸肉ランチ」。主催者は、「究極のブロッコリーと鶏胸肉(QBT)」という飲食ブランドを運営する株式会社DORAYAKI(ドラヤキ)である。商品は、鶏胸肉とブロッコリーの1商品だけとなかなかの潔さ。全国の飲食店と提携し、Uber Eatsや出前館などのデリバリーやテイクアウト販売を行っている。試食のため集められた屈強の男たちは、「筋肉紳士集団ALLOUT」のマッチョたち。
イベントの冒頭で、同社で秘書・広報・管理栄養士として活動する齋 友理子(いつき ゆりこ)さんが鶏胸肉の栄養について丁寧に説明してくれた。
要約すると、「鶏肉は、豚、牛より圧倒的に高たんぱく・低糖質という特長がある。QBTでは、鶏肉の中でも脂肪が少なめでたんぱく質が多い部位である鶏胸肉を使用している」ということだ。
みんな熱心に聞き入っていたが、「鶏胸肉とブロッコリーを組み合わせた商品300グラムの栄養構成は、たんぱく質49.0グラム、糖質4.2グラム、脂質3.5グラム」という説明がなされたところで、マッチョたちから拍手が巻き起こった。あるいは、大きくうなずいたりする人も。
つまり、筋肉エリートにとって、鶏胸肉とブロッコリーとは理想的な内容ということだ!
ブロッコリーも筋肉の味方
ブロッコリーの栄養については、次のように説明された。
「ブロッコリーは野菜の王様と呼ばれており、ビタミンとミネラルのバランスが良好。そのほか、有力な成分としてテストステロンや ケルセチンが含まれている」といった内容だ。
テストステロンは男性ホルモンの一種で、筋肉の成長・増強に有効な成分といわれている。ケルセチンとは、玉ねぎやブロッコリーなどに含まれるポリフェノールの一種。ポリフェノールといえば抗酸化作用が知られているが、肥満やメタボの予防・改善に効果があると期待されている。
YouTuberヒカルとのコラボも好調
DORAYAKI代表の塚本洸介氏が登場した。自身も商品開発を行う中、8キロのダイエットに成功したという。
課題意識と創業理念について次のように説明する。
「糖質制限やボディメイク、ダイエットを目的とする低糖質食が知られるようになった。情報は多いが、直接的な解決策が少ないという課題意識から、商品開発を行った」という。
確かに、外食で低糖質食を選び続けるのは難しく、ストイックなイメージがつきまとう。その点、無理なく食べ続けられるものがあれば理想的だ。こうした観点から、商品開発において「味」は究極的に追求したという。鶏胸肉とブロッコリーだけを3カ月食べ続け、「加熱温度1℃、調理時間1秒、調味料グラム単位で調整」のレシピにたどり着いた。今なおレシピは改善中とのこと。
食材、メニューのシンプルさはさることながら、会社経営やフランチャイズ運営もミニマムだ。連絡はLINE、会議や契約書のやり取り、経理などはオンライン化し、低コストを実現。120店舗ほどの運営を、社員2.5名で行っているというから驚きだ。その一方で、YouTuberヒカルとのコラボを行い、ヒカルが「究極のブロッコリーに1億5000万円の投資を決意した」と発表するなど、話題に事欠かない。
ドレッシング味変で飽きずに続けられる
続いて、試食会がスタート。
並み居るマッチョ軍団は口々に、「鶏胸肉がとてもしっとりしていておいしい」「食べやすい大きさにカットされた状態でこんなに軟らかいのがすごい」「鶏胸肉が苦手な人も、ドレッシングがあるので食べやすそう」などと感想を言った。
料理内容はそのままいただいても、十分な味に仕上がっているが、オプションのドレッシングはバラエティー豊富。シンプルな塩コショウのほか、和風ステーキソース、甘辛チリソースなども用意される。鶏胸肉が牛肉になるグレイビーソースというのもあり、気が利いている。ドレッシングで味変すれば、何度食べても飽きないだろう。
あまりのおいしさに、マッチョはダブルバイセップスのポーズを決めた!