コルグ(KORG Import Division)は、米Moog Musicのテルミン「Etherwave Theremin」の販売を開始した。メーカー希望小売価格は170,500円。

  • 米Moog Musicのテルミン「Etherwave Theremin」

「Etherwave Theremin」は、1920年にロシアのレフ・テルミンが発明した世界初の電子楽器「テルミン」を現代的にアップデートしたもの。楽器本体に触れず、空間上の身体の位置(主に手)によって、音の高さと大きさを制御して演奏する。モーグ・シンセサイザーの開発で知られるロバート・モーグは14歳の時に自分でテルミンを作り、70歳で最後のテルミンのデザインを完成させた。Etherwave Thereminは、この遺産を受け継ぎつつ、現代のテルミン演奏者のためにデザインされたものになっている。

  • 演奏イメージ

5オクターブの正確な音域とバランスを調整した音間により、高い演奏性を実現。アナログ・エレクトロニクスを刷新し、ボブ・モーグのテルミン回路設計を踏襲しつつ、低音域のレスポンスを向上させた。キャビネットには、手仕上げの硬材と、着脱が容易なメッキブラス・アンテナを採用。リアパネルのI/O接続と着脱式のマイク・スタンド・アダプターは、素早いセットアップを可能としている。コントロールはフロント・パネルからアクセスでき、好みの音色に変化させられる。アンテナのレスポンスも演奏者や環境に合わせて調整可能(上級者は本体上部のキャリブレーション・アクセス・ パネルから、さらに踏み込んだ調整が行える)。フロント・パネルには専用ボリュームを備えたヘッドホン端子とミュート・ボタンを搭載していて、メイン出力音を消したまま、ヘッドホン出力をアクティブにして音質やチューニングの確認ができる。さらにモジュラー、セミモジュラー、Eurorackシンセサイザーなどに接続して機器を制御するためのCV端子を搭載。ボリューム/ピッチ/ゲートCVアウト(3.5mmジャック)から、テルミンの演奏情報をシンセサイザーやエフェクターに送出できる。

  • CV端子から対応シンセサイザーの制御が行える

主な仕様は以下の通り。

  • 音源:アナログ・ヘテロダイン・オシレーター
  • サウンド・モディファイア:アナログ VCA
  • ピッチ・アンテナ:手の近さを基準に、約 0Hz~4.2kHz の周波数帯域を演奏制御
  • ボリューム・アンテナ:70dB 以上のダイナミックレンジを手元でコントロール可能
  • ミュート・ボタン:オン時オーディオ出力はミュート、フォーン出力はアクティブ/オフ時すべての出力がアクティブ
  • スイッチ・ジャック:フットスイッチ(別売)用 1/4"ジャック、ミュート機能をコントロール可能
  • 電源:LED インジケーター(フロント・パネル)、ボタン(リア・パネル)
  • ヘッドホン:1/4"出力端子
  • オーディオ・アウト:1/4"オーディオ出力端子
  • CV出力:ボリューム/ピッチ/ゲートCVアウト用3.5mmジャック

本体のほか、ユニバーサルACアダプターが付属する。