俳優・松尾諭が自らの波瀾万丈なサクセスストーリーを描いたエッセイをドラマ化した『拾われた男』が、NHK BSプレミアムとDisney+(ディズニープラス)で放送・配信されている。このたび、主人公・松戸論の恋人・比嘉結を演じた伊藤沙莉が役作りについて明かした。

  • 比嘉結役の伊藤沙莉

持ち前の人を惹きつける魅力と強運で、他人に“拾われる”ことで人生を切り開く主人公・松戸諭を演じるのは仲野太賀。その兄・武志を草なぎ剛、諭の運命の女性である比嘉結を伊藤沙莉が演じる。監督は、NHK連続ドラマ小説『あまちゃん』、NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の井上剛氏が務め、脚本は、映画『百円の恋』『喜劇・愛妻物語』の足立紳氏が手がけた。

振られた回数14回、そして告白すること14連敗という記録を持つ“持たざる男”・諭(仲野太賀)。学生時代に“学年で3番目にかわいい古橋さん”に振られ、その後、好意をほのめかしてきた幼馴染・野本(片山友希)にも告白したら血液型を理由に振られ、それがきっかけで“告白する勇気”だけが付いてしまった諭は、地元でも俳優を目指して上京後も、何かと恋愛に失敗し続けてきた。そんな諭の下に、ついに現れた運命の女性。それが比嘉結(伊藤沙莉)だ。

結は、諭のアルバイト先であるレンタルショップ・TATSUYAに新人として入ってきた女性。諭は先輩として仕事内容の指導をしつつも、雑談で意気投合するなど、今まで玉砕してきた女性達とは異なる雰囲気に。そこから諭の誕生日にも一緒に買い物をすることになり、デートムードになって良い感じかと思われたが、結には地元・沖縄から逃げてきたものの別れられない彼氏がいた。そんな波乱万丈な状況の中、結への正直な想いを告白しついに結ばれた2人は、諭のアパートで一緒に住み始めることになった。

先日配信されたばかりの第5話では、諭の祖母・晴子(末成映薫)が倒れたという知らせを受け、諭と結の2人で兵庫県・西宮市にある諭の実家へ訪れることに。家族にも結を紹介し、そして久々に会った幼馴染の杉田(大東駿介)と野本が結婚していたということを知り、諭も結との将来を考え始める。

一方で、俳優業の方は相変わらず鳴かず飛ばずな日々。そんな諭を、結は台本の読み合わせに付き合ったり、オーディションに落ちても励ましたりと、人一倍応援して支えてきた。その甲斐あってか、諭はついに人気ドラマで3番手の役を手に入れることができる。そこからどんどん出演作品が増えていき、俳優として好調になってきた頃、諭はついに結にプロポーズすることを決意する。ドラマの撮影で京都に2週間行く必要がある諭は、出かける前に結に「帰ってきたら大事な話がある」と伝えるが、京都で“ラブ”シーンの撮影がある諭は、まさかの“京都の病”にかかってしまい――。一体“京都の病”とは何なのか!? 果たして諭は結へのプロポーズを成功されることができるのか!? 結ばれたと思いきや、一筋縄ではいかない諭と結の恋の行方から目が離せない。

売れない俳優時代からの諭を長らく支えてきた結を演じた伊藤は、かねてより原作者の松尾との交流もあったという。結の役作りについて松尾から「原作とか脚本とか、その通りにやろうと思わなくて良い」とアドバイスを受けたそうで、「自分が思った通りにやってくれて良い。これはまた自分の人生から派生した物語で、それを演じてもらえるということで十分だから。自由にやっていいと、言ってくださいました」と明かす。

松尾の紹介で撮影前に“結”のモデルとなった松尾の妻と会うことができた伊藤は、「やっぱり見ていて、愛のある方だなと思いました。一夜のことですが、すごく素敵な姿を見せていただいた感じがしました」とその印象を語る。また、「作品としては(その時にお会いした)松尾さんとの姿をゴールにできたらいいなと思いました。それが諭と結の姿になるのかなと。そのゴールに向けて、過去も今も、ここに至るまでの道なりを描けたらいいなと思いました」と、実際に会った2人の姿を見てイメージを作り上げたと語る。

主演の仲野とは初共演にして、運命の人を演じた伊藤。果たして、2人のゴールはどのようになっていくのか。伊藤が理想として演じたその姿が映し出される第6話以降の展開に期待が高まる。

『拾われた男』は、NHK BSプレミアムにて毎週日曜22時より放送、ディズニープラス「スター」にて毎週日曜23時に最新話配信。

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