iPhoneで撮影したムービーをテレビで鑑賞したいのですね? しかもベストな状態との条件付きですから、iPhone 12以降で「4K(3,840×2,160)」かつ「Dolby Vision」を有効にして撮影したムービー、という前提で話を進めることにします。

まず、解像度が4Kですから、パネル画素数が4K以上のテレビを用意しなければなりません。4K以下のテレビで4Kムービーを映そうとすると、そのぶん画素数が減ったムービーとして再生されますから、接続方法以前の問題ということになります。まず、4Kテレビを用意しましょう。

問題はDolby Visionです。2022年7月現在、この規格に対応した4Kテレビは多くありませんが、iPhoneで「HDRビデオ」スイッチを有効にして撮影したムービーの輝度情報を余すことなく表示できます。Dolby Vision非対応の4Kテレビでも鑑賞できますが、ムービーに記録されたDolby Vision独自のデータが画面に反映されないため、iPhone内蔵ディスプレイで見たときと印象は変わります。ベストな画質とはいえないでしょう。

データをどのようにテレビへ送り出すかという問題もあります。いちどパソコンへ転送し、USBメモリなどに記録したものをDolby Vision対応の4Kテレビで再生するという方法もありますが、あまりスマートな方法とはいえません。画質的にはベストコンデションかもしれませんが、iPhoneらしい使いかたかというと疑問が残ります。

ベストな画質でiPhoneらしいスマートさも満たすという点では、「AirPlay 2」に対応したテレビが最適です。AirPlayはワイヤレスで映像伝送できるので、手間がかかりません。2019年以降、ソニーやLGなどのテレビメーカーは「Dolby VisionとAirPlay 2に対応した4Kテレビ」を販売していますから、テレビ買い替えの際にはチェックしましょう。

予算の都合でそれはちょっと...という場合は、「Apple TV 4K」を導入するという手もあります。「Compatible Dolby Vision」ロゴ付きのHDMIケーブルを用意するなど、多少の手間はかかりますが、テレビ本体を買い替えるよりリーズナブルですよ。

  • iPhoneで撮影した4K/Dolby Visionムービーをベストコンデションで見るには、「AirPlay 2」が近道です