米Intelが7月28日(現地時間)に発表した同社2022年度第2四半期(2022年4月〜6月)決算は、PC需要の減退が響き4億5400万ドルの最終赤字。売上・利益ともアナリストの予想平均を下回った。

4〜6月期のGAAPベースの売上高は153億2000万ドル(前年同期比22%減)、4億5400万ドル(同109%減)の純損失で、1株あたり損失は0.11ドル。非GAAPだと、売上高153億2000ドル(同17%減)、純利益11億8100万ドル(同79%減)、1株利益0.29ドル。アナリストの予測(非GAAP)は、売上高179億2000万ドル、1株利益0.69ドル。前回決算発表で同社が示したガイダンスは、売上高180億ドル、1株利益0.70ドルだった。

不振の要因として、巣ごもり需要からの反動の影響に経済活動の急減速が重なったことを挙げた。PC低迷に対応して顧客が在庫調整を進めており、中には過去10年間で見られなかったようなペースで在庫レベルを減らしているところもあるという。そうした変動から、2022年にPC市場のTAM(獲得できる可能性のある最大の市場規模)が約10%縮小すると予測する。以下は、Intelの4〜6月期の事業グループ別の売上高。

  • クライアントコンピューティング・グループ:売上高77億ドル(前年同期比25%減)。コンシューマ向けと教育向けを中心にPC需要減で売上高が減少。
  • データセンター&AI:売上高46億ドル(前年同期比16%減)。OEMの在庫削減、競争圧力の強まりとASP(平均販売価格)の下落が影響。
  • ネットワーク&Edge:売上高23億ドル(前年同期比11%増)
  • Accelerated Computing Systems and Graphics Group:売上高1億8600万ドル(前年同期比5%増)
  • Mobileye:売上高4億6000万ドル(前年同期比41%増)
  • Intelファウンドリサービス:売上高1億2200万ドル(前年同期比54%減)

2022年7〜9月期については、売上高150〜160億ドル、売上総利益率46.5%、1株利益0.35ドルというガイダンスを示した。これもアナリストの予想平均(売上高186億2000万ドル、1株利益0.87ドル)を下回る。また、2022年度の売上高予想を760億ドルから650〜680億ドルに引き下げた。厳しい状況が続くが、CFO(最高財務責任者)のDavid Zinsner氏によると、経済環境の急変に対応する営業キャッシュフローの最適化をすでに進めており、雇用を減速させ、また設備投資を40億ドル引き下げて230億ドルに減額する。そうした取り組みによって、「第2四半期と第3四半期が財務的には底になる」という見通しを示した。