台湾ASUSは7月28日、オンラインイベントを開催し、ハイエンドスマートフォンの新製品「Zenfone 9」を発表した。ヨーロッパでの価格は799ユーロから。日本国内での販売も予定されているが、時期および価格は未定。
前モデルにあたる「Zenfone 8」シリーズは、「Zenfone 8」とフリップカメラ搭載の「Zenfone 8 flip」の2機種が設定されていたが、「Zenfone 9」ではフリップカメラ搭載機種はなく、1機種のみの展開となる。
カラーはMidnight Black、Moonlight White、Sunset Red、Starry Blueの4色。CPU、カメラユニット、バッテリーのサイズが大きくなっているにもかかわらず、本体サイズはWDHともわずかではあるがコンパクト化している。全体としての重さは前モデルと同じ169gに抑えている。これは新素材により、背面カバーの重量を大きく削減していることなどが貢献しているという。表面のテクスチャも一新されており、持ちやすく丈夫でありながら高い質感を実現しているという。防水・防塵性能はIP68。
側面の電源ボタン(Smart Key)には指紋認証を搭載。ZenTouch機能で二度押し、スライドなどに機能を割り当てることが可能。画面端での操作や背面のダブルタップなども同様で、カメラなどのUIも含めて、片手で操作しやすいような設計になっている。
CPUは最新のQualcomm Snapdragon 8+ Gen 1を搭載。冷却システムは「Zenfone 8」のヒートパイプによるものからベイパーチャンバーを利用したものに刷新。メモリは6GB/8GB/16GB、ストレージは128GB/256GBで、6GB・128GB、8GB・128GB、8GB・256GB、16GB・256GBの4通りの組み合わせとなる。
ディスプレイサイズは前モデルと同じ5.9インチで、120Hz駆動のAMOLEDディスプレイ。最大輝度は1,100nitで、表面はCorning Gorilla Glass Victusを採用。
バッテリー容量は4,000mAhから4,300mAhに増量されており、30Wの急速充電に対応する(対応ACアダプタも同梱)。通常の充電スピードも向上させており、バッテリ容量がアップしていながら満充電までの時間は「Zenfone 8」と同じだ。
カメラは、メインの広角カメラに50メガピクセルのソニー製IMX766センサー、超広角カメラに12メガピクセルのソニー製IMX363センサーを採用。特筆すべきはメインカメラに6軸のジンバルを搭載している点。このジンバル搭載により、どの方向に端末が動いてもレンズユニットは位置・向きを保ち、ブレや画角ズレのない撮影が可能となる。このジンバルの動作には光学補正だけでなく最新の電子補正を組み合わせて適用している。
またメインカメラのセンサーは1画素あたり1.0μmサイズで、暗所での撮影にさらに強くなり、細部やハイライト箇所の描写が改善されているという。撮影設定は焦点距離/ISO/シャッタースピード/露出補正/ホワイトバランスなどを調整できる「Pro Mode」が静止画/動画のいずれでも利用可能で、よりクリエイティブな撮影が行える。また新たな機能として「Light Trail Mode」がベータ版ながら搭載されており、光の軌跡や流水などを長めの露光時間で美しく撮影できるようだ。
オプションとしては、スタンドまたはカードホルダーをケースにセットできる「Connex Accesory Set」、バックパックのベルトに伸縮可能なストラップで取り付ける「Smart Bakpack Mount」などが用意される。
主な仕様は下記のとおり。
- カラー:Midnight Black、Moonlight White、Sunset Red、Starry Blue
- OS:Android 12+ASUS ZenUI 9
- CPU:Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1
- 内蔵メモリ:RAM 6GB/8GB/16GB、ROM 128GB/256GB
- ディスプレイ:5.9インチ AMOLED(1,080×2,400ドット、120Hz駆動)
- SIM:nanoSIM×2 DSDV対応
- アウトカメラ:50メガピクセル(広角)、12メガピクセル(超広角)
- インカメラ:12メガピクセル
- Wi-Fi:IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax
- Bluetooth:バージョン5.2
- バッテリ容量:4,300mAh 30W急速充電対応
- 防水/防塵:IP68
- 生体認証:指紋認証(側面)
- サイズ/重さ:H146.5×W68.1×D9.1mm、169g