俳優の荒牧慶彦が主演を務める舞台『ゲゲゲの鬼太郎』の公開ゲネプロが28日、東京・明治座にて行われた。
1965年の『週刊少年マガジン』の連載にはじまり、漫画、アニメ、映画、小説、ドラマ、ゲームなど、半世紀以上にわたり多くの人に愛され続けている『ゲゲゲの鬼太郎』。水木しげる生誕100周年となる今夏、7月29日~8月15日に東京・明治座にて、8月19日~8月28日に大阪・梅田芸術劇場メインホールにて舞台『ゲゲゲの鬼太郎』が上演される。
主人公であるゲゲゲの鬼太郎役には明治座初座長となる荒牧慶彦。ねこ娘役には、舞台初出演の上坂すみれ、ねずみ男役は藤井隆、そして、天邪鬼-リン役は七海ひろき、砂かけばばあ役は浅野ゆう子が務める。また、アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』で目玉おやじの声を務める野沢雅子が同役で声の出演をし、さらに、タケルとタケルの祖父役の立花裕大、子泣きじじい役の矢部太郎(カラテカ)、水木役の君沢ユウキ、シーサー役の伊藤修子ら個性豊かな出演者が集結する。
困ったことがあったら人間がゲゲゲの鬼太郎(荒牧)に手紙を投函できる妖怪ポストをきっかけに物語がスタート。最近依頼がなく不審に思ったねこ娘(上坂)が妖怪ポストを張り込んでいると、ねずみ男(藤井)が勝手に依頼を受けていた。とある村で、天邪鬼のリン(七海)が現れ人間の邪魔をすると聞いたねずみ男は、「これで天邪鬼を退治できる」と、村人たちに妖怪に効く薬を売りつける。鬼太郎と目玉おやじ(声:野沢)は、人間が直接、天邪鬼と対峙するのは危険だと村へ駆けつけ、村人のタケル(立花)と出会う。タケルは「石垣を壊すのは危険だ!」と村人に訴えるが、皆、聞く耳を持たない。騒動の最中、仲裁に入ろうとした目玉おやじは瀕死の重傷を負ってしまう。瀕死となった目玉おやじは砂かけばばあ(浅野)が待つゲゲゲの盛に帰り、看病されることに。人間からは「妖怪」だと恐れられ、妖怪からは「人間の味方」と敵視されるリンに、鬼太郎は親近感を覚えるが……。
公開ゲネプロでは、さまざまな演出やセットで妖怪の世界を表現。荒牧は、人間と妖怪が共存できる世界にしたいという思いで奮闘する鬼太郎を熱演し、藤井はお調子者のねずみ男をユーモアたっぷりに表現、上坂は元気いっぱいにねこ娘を演じ、砂かけばばあ役の浅野も存在感を放っていた。
荒牧は「『ゲゲゲの鬼太郎』という、誰もが知る作品の舞台化ということで大変なプレッシャーもありますが時代毎に様々な変化を遂げている『ゲゲゲの鬼太郎』だからこそ、舞台での表現も自由なところにあるなと思っています。既存の鬼太郎のイメージをリスペクトしながら今表現できるゲゲゲの鬼太郎を演じたいと思います!」とコメントしている。
(C)水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション (C)舞台「ゲゲゲの鬼太郎」製作委員会