ファーウェイ・ジャパンの完全ワイヤレスイヤホン「FreeBuds Pro 2」が登場しました。同社の最上位イヤホンとして位置づけられ、価格は26,800円で7月28日発売です。音の良さだけでなく、装着感の高さと高度なノイズキャンセリング機能が特徴です。

  • 「HUAWEI FreeBuds Pro 2」の本体カラーは、セラミックホワイト(左上)、シルバーブルー(右上)、シルバーフロスト(中央下)の3色が用意されます

  • イヤホン本体も3色のカラーリングになっています

FreeBuds Pro 2は、新開発のマイクロ平面振動板ドライバーを搭載しています。音を出すためにふるえる振動板、通常は立体的な形状をしています。この振動板を平らな形状にしたのが平面振動板で、さらに小型化したのが今回のマイクロ平面振動板です。ファーウェイいわく、完全ワイヤレスイヤホンとしては初めて搭載したとのこと。

  • マイクロ平面振動板ドライバーの構造

  • 本体は一般的なサイズの完全ワイヤレスイヤホン

このマイクロ平面振動板ドライバーに高音域を担当させ、中低音域にはダイナミックドライバーを含むデュアルドライバーユニットを採用したことで、14Hzから48kHzまでの幅広い周波数帯域をカバーし、低音から高音まで良好な音響を再現するとしています。

  • イヤホンの柄の下部をつまんだり、側面をスワイプしたりすると、再生、曲送り、音量、ANC切り替えといったジェスチャー操作ができます

Bluetoothコーデックとして、ソニーが開発したLDACに対応(そのほかAACとSBC)。ハイレゾ相当の音響が実現できることに加え、仏音響機器ブランドDebialetの音質チューニングによって、よりオリジナル音源に近い音響を再現できるそうです。

今回は騒音の大きな会場で試聴したため、音の良さは完全には体験できていませんが、後述するノイズキャンセリングを使うことでクリアな音が楽しめました。

搭載されているアクティブノイズキャンセリング(ANC)は、3つのマイクを活用することで周囲の環境音と耳元の音の状況をリアルタイムに測定。周辺音と逆位相の振動(波)を発生させてノイズを消す仕組みです。前モデルと比較して、平均のノイズキャンセリング効果は15%向上したとのこと。

  • アプリからANCの設定を変更可能。「アウェアネス」は環境音の取り込み機能です

  • アウェアネスで「音声モード」を選ぶと、特に人の声を重視した取り込みモードになります

  • ANCのモードは3種類。「ダイナミック」にすると、3種類から自動で設定してくれます。体験会場は人の声や雑音が多かったため、自動で「ウルトラ」に設定されました

「くつろぎ」「標準」「ウルトラ」という3つのANCモードを搭載しており、アプリで設定を切り替えられます。アプリで「ダイナミック」を設定すれば、周囲の状況に応じて自動的にモードを切り替えてくれるので、普段はダイナミック設定で良さそうです。

また、ANCは音楽を聴くときだけに威力を発揮するものでもありません。オンライン会議が一般的になった昨今、リモート先の声が聞こえやすくなるという効果も重要です。FreeBuds Pro 2では、マイクのノイズリダクション機能も強化されています。

  • デフォルトのサウンド効果はDebialetと共同制作したものだそうで、一番バランス良く感じました

  • 高音質コーデックのLDACに対応

トリプルマイクに加えて、骨伝導センサー、独自開発というディープニューラルネットワークによるノイズリダクションアルゴリズムを併用することで、シーンに応じて最適な音声のノイズリダクションを適用してくれるそうです。風ノイズの低減技術もあって、屋外での通話にも強いとしています。

2台のデバイスに同時接続できるので、パソコンに接続してリモート会議しているときスマートフォンに着信があっても、そのままFreeBuds Pro 2で応答できるのも便利な機能です。

  • リモートワークにも適しているというアピール

実際に装着してみると、イヤーチップの感触もあるのかふわっとした付け心地で、圧迫感はあまりありません。ANCはエアコンのような低いノイズはてきめんに消去してくれますが、人の声は比較的聞こえる感覚でした。それでもかなり低減されるので、集中したいときにも良さそうです。

デモではクラシックとポップスを試聴しましたが、どちらも解像感があって低音の響きも高音の伸びも良好。いろいろなジャンルの音楽をそつなく高音質で再生してくれる印象です。