ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は7月26日、開発が進む次世代VRシステム「PlayStation VR2」(PS VR2)について、VRヘッドセットを着けたまま周囲を確認できるシースルービューなど、PS VR2で体験できる機能の一部を明らかにした。

  • PlayStation VR2

今回明らかになった機能は以下の通り。

  • シースルービュー
  • 自分のプレイ中の姿を配信(別売のPlayStation 5用HDカメラが必要)
  • プレイエリアのカスタマイズ
  • VRモードとシネマティックモード

シースルービューはPS VR2の新機能で、ヘッドセットを装着した状態でも自分の周囲の環境を見られるというもの。ヘッドセット装着後にコントローラーを探したいときなどに、ヘッドセットの着脱が不要になるという。視認用の機能のため、映像の録画はできない。

ヘッドセットの正面にはカメラが埋め込まれており、ファンクションボタンの押し込み、またはPlayStation 5(PS5)のコントロールセンターに新設される、PS VR2の各種設定にアクセスできる専用のカード内メニューを選択することで、周囲の映像とPS VR2のプレイ画面を切り替えられる。コントロールセンターのカードからは、後述のプレイエリアの調整なども行える。

  • PS VR2の各種設定にアクセスできる専用のカード内メニュー

  • シースルービューのイメージ

プレイ中の自分の姿を配信する機能は、PS5用HDカメラ(別売)をPS5本体に接続することで利用可能になる。ヘッドセットを装着したまま、プレイ中の自分の姿を録画して配信するもので、「ボス戦で繰り広げられる動きやリアクションをフレンドにリアルタイムで共有するのにぴったり」とする。

  • プレイ中の自分の姿を配信するイメージ

ヘッドセットに埋め込まれたカメラとPS VR2 Senseコントローラーを使って、PS VR2のプレイエリアをカスタマイズする機能も装備。カメラで部屋をスキャンし、コントローラーでプレイスタイルや部屋の環境に応じたプレイエリアの拡大、調整が行える。

  • PS VR2のプレイエリアを設定するイメージ

ゲームプレイ中に、設定したプレイエリアの境界線に近づくと、画面にプレイエリアの境界線が表示され、プレイヤーに注意を促す。PS VR2接続中は、いつでもプレイエリアの設定を変更可能。一度設定したプレイエリアは保存されるため、同じ場所で遊ぶ場合は設定しなおす必要がないという。

  • プレイヤーが設定したプレイエリアの境界線に近づくと、境界線を表示して注意を促す

PS VR2では、VRゲームコンテンツを360度の視界で遊べるVRモードと、仮想空間上の巨大な画面で、VRに対応していない通常のゲームやメディアコンテンツなどを楽しめるシネマティックモードが選べる。現行の初代PS VRにも備わっているもので、VRモードではコンテンツは4,000×2,040 HDRビデオフォーマット(片目あたり2,000×2,040の解像度)、90/120Hzのフレームレートで表示される。シネマティックモードは1,920×1,080 HDR、24/60Hzまた120Hzの表示に対応しており、PS5のシステム設定やUI表示もできるという。

PS VR2のゲーム開発者は、近日配信予定の最新システムソフトウェアによって、これらの機能にアクセスできるようになる。

SIEは、PS VR2の発売日や価格をまだ明らかにしていないが、「発売に向けて準備が加速しており、次世代のバーチャルリアリティヘッドセットで可能になる新しいゲームや体験をユーザーに届けられる日が待ちきれない」とし、「発売日や対応するゲームなど、今後もさらなる情報を発信していく」とコメントしている。