今回はビックカメラ有楽町店を訪ね、VRギアの売れ筋を取材しました。
VRギアが家電量販店に並ぶようになって5年以上が経過していますが、最近はメタバース市場が注目を集め、VR対応のゲームタイトルや動画コンテンツも増えています。右肩上がりのジャンルといえますが、VRギアの売れ筋はどんな動きがあるのでしょうか。
同店では、Metaの「Meta Quest 2」(旧Oculus Quest 2)の売り上げが、スマホ用VRギアを含めたジャンル全体の売り上げに近い状況になっているそうです。同店のゲームコーナーを担当する金沢和也氏は「Quest 2一強ですね。ライバル機種のヒットへの期待もありますが、対応するゲームタイトルなどの状況を見ても揺るがない強さを感じます」といいます。
ただ、とりあえずVRを体験してみたいという人には、スマホ向けVRグラスも求められているとか。そうした現状を踏まえて人気トップ5を紹介してもらいました。「VRギア選びの3カ条」を踏まえて追いかけていきましょう。
<VRギア選びの3ヵ条>
- メタバースやゲームを楽しむのか、VR動画を楽しむのか、目的を明確にすることが肝心。
- 自宅などで自由にプレイできる空間を確かめたうえで導入を。
- 動画を楽しむならスマホ用VRギアが向いている。ストリーミング再生ならWi-Fi環境も考慮したい。
※本文と写真で掲載している価格は、2022年6月16日14:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。
第1位:圧倒的大差の定番「Meta Quest 2」
1位は、前述のとおりMetaの「Meta Quest 2」でした。ヘッドセットとコントローラーのセットで、単独でVR体験が可能です。ストレージ容量別に128GBと256GBタイプがあり、同店の売れ行きはおおよそ8:2の割合で前者が優勢とのこと。取材時の価格は37,180円と49,280円でした。
「購入層の中心は20代から30代の男性で、研究開発用に法人として複数台買われていくこともよくあります。ほぼVR市場の購入層とイコールといえるほど主流になっていますね。いろいろなライバルが登場するなかで、Questシリーズがずっと主流であり続けていますから」
はみ出し情報として、専用の「Quest 2 携帯用ケース」と一緒に購入する人も多いそうです。ヘッドセットとストラップ、コントローラーやケーブルなどをまとめて収納できます。価格は6,710円でした。
「会社のイベントで披露するためにという方もいれば、普段の収納用にちょうどいいからと買われる方もいらっしゃいます。VRギアはそれなりに大きいので、普段の置き場所について考えるという声も聞きます」
第2位:スマホVRの入門モデル「VRG-S01BK」
2位以降は、エレコム製のスマホ用VRグラスが僅差で続きます。スマホ用の購入層は「少し年代が下がって、10代から20代の方が多くなる印象です」といいます。「とりあえずVRを体験してみたい、VR動画を楽しみたいといったニーズが中心になりますね」
2位は、エントリーモデル「VRG-S01BK」です。4.0~6.5インチのスマホに対応し、価格は2,390円でした。
「スマホ用のシンプルなタイプですね。VR動画を気軽に楽しみたい方に人気があります」
第3位:リモコン操作が可能な「VRG-M02RBK」
3位は、上位モデル「VRG-M02RBK」です。4.8~7.0インチのスマホに対応し、手元で再生と停止、カーソル操作などが可能なリモコンを同梱しています。価格は4,280円でした。
「操作時に首を振ったりする必要がなくなるということでよく選ばれますね。左右にピント調節機能が付いている点もポイントです」
第4位:2D映像も楽しめる「VRG-2D3D02BK」
4位の「VRG-2D3D02BK」は、2D用の2.5倍光学レンズに付け替えることで通常の映像を大画面で楽しめるモデルとなります。4.8~7.0インチのスマホに対応し、価格は4,980円でした。
「VR体験できる3D映像だけでなく、普通の2D映像も大画面で楽しめるということで、“装着できるホームシアター”といった感覚で購入する方もいらっしゃいます」
第5位:ヘッドホン一体型の「VRG-EH03BK」
5位は、3.5mmジャックを搭載した「VRG-EH03BK」です。本体のイヤーパッドを耳に装着して、映像と音声が楽しめます。4.8~7.0インチのスマホに対応し、価格は4,680円。
「より没入感を求める人に注目されています。ただ、スマホにイヤホンジャックが必要になる点は注意が必要です」