今月に入りフラット35の金利が1.51%に上がるなど、全般的に住宅ローンの固定金利が上昇している。安定して低金利が続く変動金利も、いつ上昇するのか、不安に感じている人もいるだろう。
そこで今回は、そこで今回は、「持ち家」に住んでいるマイナビニュース男女会員503人を対象にアンケート調査を実施。「金利タイプを変更するために、住宅ローンの借り換えを検討しているか」聞いた。
Q.あなたは住宅ローンを利用していますか?
「はい」(44.3%)
「いいえ」(55.7%)
Q.金利タイプを変更するために、住宅ローンの借り換えを検討していますか?
「はい」(23.3%)
「いいえ」(76.7%)
Q.その回答を選択した理由を教えてください(自由回答)
■「検討している」
<変動型>
・「なんとか金利を安くしたいから」(49歳男性/食品/営業関連)
・「金利が上がる前に変更できるので」(53歳男性/輸送用機器/その他技術職)
・「住宅ローンの種類は多いので、調べる価値があると思う」(44歳男性/総合商社/営業関連)
・「早くローンを終わりたいため」(56歳女性/教育/専門職関連)
・「変動金利が低くなっているから」(44歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「退職金が入ったから」(55歳男性/通信関連/公共サービス関連)
<固定期間選択型>
・「より条件が良いものを探したいので」(54歳男性/ソフトウェア・情報処理/営業関連)
・「今のプランが合っていないようだから」(27歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「10年後は見直すよう、住宅会社から言われたため」(42歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「コロナ禍なので、何があるか分かりませんからね!」(50歳男性/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連)
<全期間固定型>
・「安いところがあったら変更したい」(54歳男性/輸送用機器/メカトロ関連技術職)
・「安い金利のローンに借り換えたい」(58歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「負担を少なくしたいので」(58歳女性/その他/事務・企画・経営関連)
■「検討していない」
<変動型>
・「あと5年ぐらいで、返済が終わるから」(52歳男性/食品/事務・企画・経営関連)
・「完済が近いから、変更しても得にならない」(56歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「今のままで、一応は満足しているので」(42歳男性/食品/営業関連)
・「現在の金利に満足しているのと、借り換えの手数料を考えるとメリットがあまり無いように感じる」(43歳男性/専門店/事務・企画・経営関連)
・「現状は今のままで考えている。繰り上げ返済を数年後に予定しており、金利が上がりそうなら考える」(48歳男性/精密機器/その他技術職)
・「面倒くさい。いまでも1%くらいの金利だから、手間や手数料を考えてあまりメリットを感じない」(37歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「今のままで支払いを終えてしまいたいから。面倒な手続きをしたくない」(23歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「金利水準は上がらないという見解を持っているから」(58歳男性/その他金融/営業関連)
<固定期間選択型>
・「乗り換えるのにお金がかかる」(40歳女性/金融総合グループ/事務・企画・経営関連)
・「乗り換えのために、いろいろ調べるのが大変だから」(42歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「とりあえず現状維持で様子を見たいと思う」(41歳男性/化粧品・医薬品/営業関連)
・「現状では大きな負担にはなっていないので、もうしばらく様子をみて考えたい」(43歳男性/コンピューター機器/メカトロ関連技術職)
・「金利の動きがしばらく先までは読めないので、リスクを避けたい」(39歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「10年間の借り入れで全額返済しようと考えている」(35歳男性/輸送用機器/販売・サービス関連)
・「今の金利が安いから、変える必要は無い」(50歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「住宅ローンの期間もあともう少しなので、変更はしないと思います」(39歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「他の銀行に話を聞いたら、借り換えをしてもメリットがなかったので」(49歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「日本でも金利上昇にかじを取れば、この先は選択肢に入ってくる」(45歳男性/設計/メカトロ関連技術職)
<全期間固定型>
・「もう少しで返済が完了するので」(53歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「変更の手間がとても面倒だから」(50歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「変えてもメリットがないと言われたから」(50歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「今のところ借り換えをしてもあまりメリットがないように思う」(49歳男性/宝飾品・貴金属/営業関連)
・「面倒なので。それより固定金利で金額が確定しているので、その金額を稼ぐことが大切かと感じています」(49歳女性/食品/営業関連)
・「一度借り換えを検討したが、店舗経営をしており、担保の関係で借り換えは出来ないと言われた」(49歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「変にいじり回さない方が無難だと考えます。素人は素人らしく、静観するつもりでいます」(42歳女性/その他/その他・専業主婦等)
■総評
住宅状況が「持ち家」のマイナビニュース男女会員に住宅ローンの利用状況を聞いたところ、ローン利用者は44.3%となった。
金利タイプを変更するために、住宅ローンの借り換えを検討しているかどうか聞いたところ、「検討している」は23.3%、「検討していない」は76.7%と、4分の3以上の人が住宅ローンの借り換えは検討していないと回答した。
ここで、それぞれの金利タイプ別に借り換えの検討の有無を見てみよう。"検討している/検討していない"が、「変動型」では、"26.9%/73.1%"。「固定期間選択型」は、"24.3%/75.7%"。「全期間固定型」では、"15.4%/84.6%"となった。「全期間固定型」で、借り換えを検討していない人が8割を超える結果となっている。
それぞれの回答の理由を聞いた。「検討している」では、「より安い金利を求めて」というものが目立っている。やはり、少しでも返済金額を圧縮したいというのは当然の心理だろう。また金額だけでなく、返済期間も短縮したいという声もあった。
一方の「検討していない」理由としては、「もうすぐ返済が終わる」「今のままで満足」「金利の動きが読めないのでリスクを避けたい」「今の金利が安いので、変える必要はない」「借り換えをしてもあまりメリットがない」などのコメントが寄せられている。現在の超低金利の状況下では、変える必然があまり感じられないというのは多くの人が感じていることかもしれない。
また、「乗り換えるのにお金がかかる」という意見もあった。たしかに借り換えのための手数料を考えると、却って損をしてしまうということはあるかもしれない。そのほかでは、シンプルに「面倒な手続きをしたくない」という声も多かった。こちらも手続きの煩雑さと費用対効果とを考えると、そこまで借り換えは魅力的ではない、ということだろうか。
住宅ローンの借り換えは、返済の負担を軽減するためのテクニックとしてはごくポピュラーなもの。ただし今回のアンケートでは、住宅ローンの借り換えを検討している人は少数派となった。長期にわったて低金利が続く現状では多くの人にとって、いま借りている住宅ローン金利はまずまず満足できるもの、という結果となっている。
調査時期: 2022年7月7日
調査対象: 住宅状況が「持ち家」のマイナビニュース男女会員
調査数: 503人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません